クラウド費用は平均35%さらに削減できる。利用率の低いインスタンスや放置されたストレージなどがポイント。RightScaleの調査
マルチクラウドに対応したマネジメントサービスを提供している米RightScaleは、顧客が支払っているクラウド費用のうち、平均すると約35%は顧客自身の非効率なクラウドの使い方などのせいで無駄な支出になっているという調査結果を発表しました。
RightScaleは、無駄な支出を抑えるには以下のポイントがあると説明しています。
- 利用率の低いインスタンスのダウンサイズ
- 開発環境を休日にオフにするなど、使われていないインスタンスをオフにする
- AWSのリザーブドインスタンスを活用する
- 使われていないストレージは消す
RightScaleによると、インスタンス費用のうち39%は利用率が低いインスタンスで構成されており、またリザーブドインスタンスは全体の19%しか利用されていなかったとのこと。
リザーブドインスタンスは、利用するインスタンスをあらかじめ1年から3年の期間で予約することで、利用料金の大幅な割引が受けられるという制度。しかし当然ながらこれを利用することで将来に対するインスタンスの変更に対する柔軟性が失われることになります。RightScaleはこうした心配に対して次のようにアドバイスしています。
Many AWS users are afraid to buy Reserved Instances because they know that they will need to make changes in the number, type, and location of instances used. The strategy in this situation is to target a certain percentage of Reserved Instance coverage depending on the variability in your future plans.
多くのAWSユーザーはリザーブドインスタンスの購入をいやがっている。というのもこの先、インスタンスのロケーションやタイプ、数などの変更が必要になると分かっているためだ。このような場合の対策としては、将来計画の変動に応じてリザーブドインスタンスで一定割合をカバーするという目標にすることだ。
(AWS Costs: How Much Are You Wasting?)
ストレージに関しては、アタッチされていないボリュームや古いスナップショットなども含んだりようされていないストレージにかかる費用がクラウド費用の7%にのぼっていたとのことでした。
RightScaleではこうした非効率なクラウド費用の支出を改善するために、同社などが提供するクラウドの最適化ツールの利用を勧めています。
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