2016年の国内でのクラウド採用率は16.1%。前年比わずか0.3%増。ガートナー
日本の企業におけるクラウドの採用率は、2015年が15.8%、2016年はそこからわずか0.3%増の16.1%であるという調査結果が、調査会社ガートナージャパンから発表されました。
調査は日本全国の従業員数500人以上のITユーザー企業を対象にしたアンケートによるもの。有効回答数は515件。2015年の調査は3月に、2016年の調査は2月に行われました。
2016年の採用率が小幅にとどまることについて、ガートナージャパンのバイスプレジデント兼最上級アナリストの亦賀忠明氏は、「日本では、どのクラウドを選んだらよいか、コストはどうなるか、どの業務システムをクラウドに移行できるか、セキュリティは大丈夫か、といった『基本の確認』フェーズが続いています。クラウドコンピューティングというキーワードが世の中に登場したのは2006年ですが、多くの企業はこの10年間、同様の議論を続けています」と解説しています。
ただし今後について亦賀氏は、モバイルアプリケーション開発、IoT、機械学習、ブロックチェーン、クラウドアクセスセキュリティブローカ (CASB) といった新しいサービスが急速にクラウド上に登場しつつあり、これらが企業のクラウドに対する取り組み全般を次のステージに推し進める可能性があると指摘しています。
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