YouTubeがHTML5のVideoタグをデフォルトにしたと表明、従来のFlashに代わり
「過去4年のあいだ、私たちはブラウザベンダや幅広いコミュニティと協力し、課題を埋め合わせるために作業してきた。そして今日、YouTubeはHTML5の<Video>タグをChrome、IE 11、Safari 8そしてベータ版のFirefoxでデフォルトとすることにした」。YouTubeは1月27日付けで投稿したブログのエントリ「YouTube now defaults to HTML5 <video>」で、Flashに代わりHTML5のVideoタグをデフォルトにしたことを表明しました。
ブログでは、HTML5のVideoタグがデフォルトとなる上で重要だった以下の5つの技術を紹介しています(リンクはそれぞれのHTML5仕様)。
MediaSource Extensions
Adaptive Bitrateストリーミング(ビットレートに最適化されたストリーミング)によって、ネットワーク状況などに応じた効率的な動画送信が可能になったとのこと。
VP9 video codec
オープンなVP9コーデックは、高精細な動画のストリーミングを効率的に実現してくれ、いまや4Kや60Pにも対応。「and you can look for more about VP9 in a future post.」と、今後さらに改良されることもブログでほのめかされています。
Encrypted Media Extensions and Common Encryption
Encrypted Media Extensionsは、FlashやSilverlightのように動画プラットフォームやファイルフォーマットと暗号化機能が一体化した状態から、動画プラットフォームと暗号化の機能を切り離せるようにしてくれたとのこと。
WebRTC
WebRTCの通信機能によって、Webブラウザにプラグイン不要でライブ放送などを実現。
Fullscreen
フルスクリーンAPIで快適な視聴環境を提供。
一時期に比べるとHTML5の動画機能の進捗やコーデックの進化などについて注目されることはなくなってきていますが、YouTubeのVideoタグのデフォルト化は、複数のHTML5が提供する機能の充実によって着実にHTML技術が浸透が進んでいるのだな、ということを感じさせてくれます。
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