米Yahoo! 数十万台規模のサーバをOpenStackの管理下にする見通し。OpenStack Summit May 2015
「今年末までに、数十万台あるサーバの大半をOpenStackで管理する見通しだ」。米Yahoo!のプリンシパルアーキテクト James Penick氏は、先週カナダのバンクーバーで開催された「OpenStack Summit May 2015 Vancouver」の基調講演でこのように発言し、同社のインフラがOpenStackベースになることを明らかにしました。
「Yahoo!は数十万台のサーバ規模に達した最初の企業だろう。当時それらをサポートできる製品はなかったから、自分たちでやらなくてはなかった。現在、数十万台のベアメタルサーバ、数万の仮想マシンがあり、数万の仮想マシン、そして数万台のベアメタルもOpenStackで管理している」(Penick氏)。
この数十万台規模のサーバの大半を、年末までにOpenStackでの管理に移行すると、Penick氏はこのあとで発言します。この発言を受けて、OpenStack FoundationのCOO、Mark Collier氏は「それは世界最大のOpenStackクラウドの1つになるよ」と返しました。
Yahoo!はOpenStackをインフラ基盤に採用することで「仮想マシン、ベアメタル、コンテナなどどれであっても、コンピュート資源を使うにはまずOpenStackを呼び出す」(Penick氏)ことを目指しています。
OpenStackには、今月リリースされた「OpenStack Kilo」でベアメタルサービスの「Ironic」がフル実装され、今回のOpenStack SummitではDockerコンテナをOpenStackに統合する「Magnum」もデモが披露できるほど完成度が高まってきました。
次回のOpenStack Summitは今年10月に東京で開催されることが決まっています。
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