VMwareがCoreOSサポートを表明。vSphereやvCloud Airで
VMwareは同社の仮想化基盤やクラウドなどにおいてCoreOSをサポートすることを明らかにしました。
対応するのは仮想化基盤ソフトウェアのvSphere 5.5と、パブリッククラウドのvCloud Air。
CoreOSはDockerのようなLinuxコンテナの運用や実行に最適化したOS。軽量で、OSのロールバックを実現しつつ安全にOSにパッチを当てることができる機能や、分散環境で利用することを前提にしたシステムツールを採用するなど、大規模分散システムの構築を得意とするOSです。
昨年7月から正式版となり商用サポートも開始しています。
CoreOSはLinuxコンテナとしてDocker Engineを採用していますが、一方でDockerの技術的な問題を指摘し、独自のコンテナエンジン「Rocket」の開発を表明したことで話題になっています。
VMwareとCoreOSが協力して対応
CoreOSのブログにポストされた記事「CoreOS on VMware vSphere and VMware vCloud Air」では、VMwareとCoreOSが協力して対応を実現したと説明されています。
This collaboration extends the security, consistency, and reliability advantages of CoreOS to users of vSphere. Developers can focus on their applications and operations get the control they need.
この協業はセキュリティ、一貫性、信頼性といったCoreOSの利点をさらに拡張し、vSphereユーザーに提供する。デベロッパーはアプリケーションの開発と必要な管理にフォーカスできるようになる。
VMwareはLinuxコンテナに積極姿勢
DockerのようなLinuxコンテナが台頭してきたことで、VMwareが提供する仮想マシンの存在意義を問うような議論もあります。
しかしVMwareはLinuxコンテナと仮想マシンの組み合わせによって、仮想マシンの備える高いマルチテナント性と、コンテナが備える迅速性や柔軟性を活用できるとしています。実際にVMwareはDockerとの協業を昨年8月のVMworldで発表。Kubernetesへの協力も表明しています。
そして先月発表されたvSphere 6には、Dockerコンテナ並みのスピードで仮想マシンをプロビジョニング可能な「Instant Clone」機能も発表しています。
今回のCoreOSへの対応も、VMwareが積極的にコンテナ技術に対応しようとする姿勢のひとつだといえそうです。
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