EMC、分散ストレージソフト「ScaleIO」の無償提供を発表。オープンソースのCephよりも高速だと強調。EMC World Las Vegas 2015
EMCは米ラスベガスで5月4日から4日間開催したイベント「EMC World Las Vegas 2015」で、ブロックストレージ機能を提供する分散ストレージソフトウェア「ScaleIO」の無償提供を発表しました。
ScaleIOはもともと同社が2013年に買収したScaleIO社の製品で、その後EMCの製品としても販売。コモディティサーバにインストールすることでそのサーバをストレージサーバにするもので、最大の特長はスケールアウト機能です。ScaleIOによるストレージサーバをネットワーク上で増やしていくと、台数に応じてI/O性能も向上します。
また、ScaleIOはストレージサーバの動的な追加や削除が可能で、一部のサーバが障害で落ちても全体としての運用は継続可能など、耐障害性も備えています。
分散ストレージによってブロックストレージ機能を実現するソフトウェアとしては、オープンソースのCephが有名です。EMCはScaleIOとCephを比較し、ScaleIOのほうがレスポンスタイムもIOPSも優れており、またCephは管理が複雑で、ScaleIOの方が管理が容易だと説明。
ScaleIOはVCEが発表した統合サーバのVXRACKでも採用されているとのこと。
今後も機能強化を続け、高可用性機能として運用中のアップグレード、リバランシングデータ、IPv6対応、ネットワーク暗号化、ディザスタリザスタリカバリ、リカバリポイント機能などを追加していくとのことです。
ScaleIOは今月中に無償提供を開始予定。無償版であっても容量の制限や利用期限なく使えると説明されています。
EMC World Las Vegas 2015
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