マイクロソフトの新ブラウザ「Project Spartan」の開発にアドビが参加。CSSの強化などに貢献
米マイクロソフトは、現在開発中の新ブラウザ「Project Spartan」の開発にアドビが参加していることを明らかにしました。
アドビはこれまで、Flashなどで培ってきた画面上でのさまざまな表現をWeb標準でも実現すべく、W3Cの標準化やオープンソースでの実装などに協力してきました。一方で、マイクロソフトのブラウザはオープンソースではなかったため、アドビがWebKitなどに実装したCSSの新機能などはInternet Explorerでは実装されていない、あるいは動作や表現が異なる、といったことが起きていました。
マイクロソフトはProject Spartanの開発に当たってこうした姿勢を改め、外部からの協力が可能な体制を作っていると説明しています。IEBlogから引用します。
In the same spirit of openness, we’ve been making changes internally to allow other major Web entities to contribute to the growth of our platform, as well as to allow our team to give back to the Web. In the coming months we’ll be sharing some of these stories, beginning with today’s look at how Adobe’s Web Platform Team has helped us make key improvements for a more expressive Web experience in Windows 10.
オープンという同じ精神の基、私たちは社内改革に取り組み、私たちがWeb標準に貢献できるのと同じように、主要なWebの組織が私たちのプラットフォームの前進に貢献できるような体制を作ろうとしてきました。今後数カ月でより詳しくお話しすることになりますが、まずは今日、アドビのプラットフォームチームが私たちに協力し、Windows 10でより表現力の高いWeb体験へと前進させてくれたことをお見せしましょう。
具体的にはアドビは、Project Spartanにおいてレイアウト、タイポグラフィ、グラフィックデザイン、モーションなどにおいて貢献してくれたと説明されています。
下記は、現在のところ標準仕様を策定中となっているグラデーションを設定できるCSS Gradientの実装が、Windows 10のInternet Explorerで実現できていることを示すGifアニメーションです(Publickeyの画面幅に合うように縮小加工しています)。
Project Spartanにおけるアドビによる貢献は、今後もさらに続いていくとのことです。
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