オンプレミスでPaaSを提供する「Bluemix Local」、IBMがリリース。同期技術「Relay」で、つねにパブリックなBluemixと同じ環境にアップデート
米IBMは、これまでパブリッククラウドのPaaSとして提供していたBluemixを、顧客のデータセンターで実現する製品「Blumix Local」をリリースしました。
Bluemix Localの基となったBluemixは、オープンソースで開発されているPaaS基盤ソフトウェアである「Cloud Foundry」をベースにIBMが商業化したもの。JavaやRuby、Node.js、MySQLやNoSQLなど、アプリケーションの開発環境、実行環境があらかじめ用意されており、すぐに開発と実行にとりかかれるのが最大の特長です。
Bluemixは、2014年6月にIBMのPaaS型クラウドサービスとして正式にサービスイン。11月には、パブリッククラウド内で特定顧客がリソースを占有できるシングルテナント版のBluemix「Bluemix Dedicated」を発表しました。
ハイブリッドクラウドでBluemixを展開
Bluemix Localは、IBMが開発した「Relay」と呼ばれるテクノロジーによってパブリッククラウド版のBluemixと同期したアップデートを行うことができるため、つねに最新の状態に自動的に保たれます。
また、パブリッククラウド版のBluemixと同様に、IBMやサードパーティが提供するBluemix対応のアプリケーションやAPIをBluemix Localでも利用可能。そのためのサービスカタログやAPIの管理機能も提供されます。
さらに、1つのマネジメントコンソールで、パブリッククラウド版のBluemixもBluemixローカルも統合的に管理可能です。
今回リリースしたオンプレミス版の「Bluemix Local」によって、IBMはBluemixをパブリッククラウド、仮想プラべートクラウド、プライベートクラウドの3種類で展開することになり、いわゆるハイブリッドクラウド環境におけるアプリケーションの開発環境、実行環境をすべてBluemixで統一して提供できるようになります。
Bluemixは同社のクラウド戦略の重要な部分を担うソフトウェアといってよいでしょう。
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