専用線でOffice 365のデータセンターへ直結。マイクロソフトがExpressRouteのOffice 365対応を発表
米マイクロソフトはクラウドデータセンターへの専用線直結サービス「ExpressRoute」を、Office 365にも対応させることを明らかにしました。
ExpressRouteは、Microsoft Azureのデータセンターへ顧客が専用線で直結できるサービスとして昨年開始されたもの。日本でも昨年7月から提供されています。
今回の発表は、このExpressRouteの接続先としてOffice 365が選択できるようになる、というものです。
提供は今年の第3四半期からの予定
企業のデータセンターとクラウドデータセンターとを専用線で接続することは、安定かつ高速なネットワーク環境で利用できることと、経路上の安全性を確保できるためセキュリティを高める効果などがあり、企業のクラウド利用において重要な選択肢となっています。
そのため、クラウドのデータセンターに専用線で接続するサービスはマイクロソフトのExpressRouteだけでなく、AmazonクラウドのAWS Direct ConnectやIBM SoftLayerのDirect Linkなど、主要なクラウドサービスで用意されています。
Office 365がExpressRouteに対応したことで、これらのメリットをOffice 365の利用者も享受することができます。具体的には、オンラインストレージへのデータ転送が高速に行えたり、オンラインミーティングやグループウェアなどが快適に利用できるようになること、ファイル共有などのセキュリティが一層高まることなどが期待されます。
企業による採用数では、Microsoft AzureよりもOffice 365の方がずっと多いとみられており、ExpressRouteの提供はOffice 365の企業への採用をさらに後押しするものとなりそうです。
ExpressRouteのOffice 365対応は、今年の第3四半期から開始される予定です。
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