国内企業がNoSQLへの取り組みを活発化。期待はクエリやデータロードなどの性能向上。ITR
調査会社のITRは、従業員数が100名以上でビッグデータを活用した分析・解析を実施している国内ユーザー企業に勤務し、データベース管理に従事している個人を対象に実施したNoSQLの利用動向に関する調査結果を発表しました。有効回答は197件。
1割以上がNoSQLを「一部の業務に適用している」
調査結果によると、半数以上がNoSQLについて幅広く情報収集をしており、3割以上は動作確認をしている、しようとしていると回答。
補完的ではあるがすでに一部の業務に適用しているが11.2%、すでに業務に導入し、日々運用を行っているが4.9%となっています。
NoSQLへの期待は処理性能の向上
NoSQLに対する期待では、クエリ処理性能の向上、データローディング処理性能の向上がともに4割を超え、続いてトランザクション処理性能の向上、バッチ処理性能の向上が3割を超えています。NoSQLへの期待は処理性能の向上であることが分かります。
ITRはこの結果について次のように分析しています。
企業では、利用するデータ量の増加に伴い課題となっているRDBMSの処理性能の低下をNoSQLによって改善できるのではないかと期待を寄せていると予測します。
利用したいNoSQL製品の1位はAzure DocumentDB
利用したいNoSQL製品では、他をやや引き離してAzure DocumentDBがトップ、2位がGoogle CLoud Datastoreとクラウドサービスが続き、3位にOracle NoSQLが登場しています。
比較的知名度の高いNoSQLのCassandra、CouchBase、MongoDBなどは8位以下となりました。これに関連してITRは次のように分析しています。
Webサービス事業者やオンラインゲーム事業者のように、多くの開発エンジニアを抱え、オープンソース製品の利用に慣れている企業だけでなく、一般的な企業でも利用されるようになるためには、製品ベンダーやSIベンダーから、RDBMSと同様なレベルのサポートサービスを受けられる環境が整う必要があると考えます。
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