Netflix、マルチクラウド対応の継続的デリバリを実現する「Spinnaker」をオープンソースで公開
Netflixがオープンソースとして公開した「Spinnaker」は、複数のクラウドに対するアプリケーションのデプロイとクラスタの管理を実現し、継続的デリバリのプロセスを自動化してくれるソフトウェアです。
NetflixがSpinnakerを紹介したブログ「Global Continuous Delivery with Spinnaker」では、次のように説明されています。
Spinnaker facilitates the creation of pipelines that represent a delivery process that can begin with the creation of some deployable asset (such as an machine image, Jar file, or Docker image) and end with a deployment.
Spinnakerはデリバリプロセスを表す一連のパイプライン作成を取り仕切ります。それはデプロイ可能なアセット(例えばマシンイメージ、Jarファイル、Dockerイメージなど)の作成から始まり、デプロイで終了します。
さらにSpinnakerではAWSだけでなくマルチクラウド対応の機能を実現。
To create a truly extensible multi-cloud platform, the Spinnaker team partnered with Google, Microsoft and Pivotal to deliver out-of-the-box cluster management and deployment. As of today, Spinnaker can deploy to and manage clusters simultaneously across both AWS and Google Cloud Platform with full feature compatibility across both cloud providers. Spinnaker also features deploys to Cloud Foundry; support for its newest addition, Microsoft Azure, is actively underway.
真にマルチクラウドプラットフォームへの拡張を実現するため、SpinnakerチームはGoogle、マイクロソフト、Pivotalとパートナーシップを結び、クラスタマネジメントとデプロイがすぐに利用可能(out-of-the-box)になるようにしています。そして本日より、SpinnakerはAWSとGoogle Cloud Platformの両方を同時に、全機能が完全な互換性を持ってデプロイとクラスタの管理を行えるようになりました。SpinnakerはCloud Foundryへのデプロイ機能も備えており、最新のエディションをサポート、Microsoft Azureも現在作業中です。
下記はパイプラインを示す管理画面。
パイプラインの実行はコンパイルやJenkinsや、あるいは手動やcronによって開始することができ、パイプラインの実行そのものはパラレルにもシリアルにも実行可能。
また、Spinnakerのアプリケーションビュー経由でデプロイしたクラスタのリサイズ、削除、停止(disable)やBlue-Green(あるいはRedなどさらに多数のクラスタによる)デプロイメントの切り替えなども可能だと説明されています。
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