MySQL 5.7が正式公開。前バージョンより3倍高速、マルチソースレプリケーションなど。一方で新しい「罠」に対する警告も
米オラクルはオープンソースで開発されているデータベース「MySQL」の新版となる「MySQL 5.7」の正式公開を発表しました。
来週10月26日にはサンフランシスコで開催されるOracle OpenWorld 2015でMySQLのイベント「MySQL Central」が行われます。それに合わせて新バージョンのお披露目となりました。
MySQL 5.7の主な特長は次の通りです。
実行速度の向上
SysBenchのSysBench Read-only Point-Selectsの結果、1024コネクションでMySQL 5.7はMySQL 5.6の3倍となる160万クエリ/秒(QPS)の値を示しました。
InnoDBの新機能など
性能向上や並列度の向上に加え、オンライン状態での操作向上、Spatial Index、ネイティブパーティショニングなどの新機能が加わりました。
レプリケーションの強化
マルチソースレプリケーション、グローバルトランザクションアイデンティファイア(GTIDs)の拡張、マルチスレッド化されたスレーブによるスケーラビリティと可用性の向上など。
新しいネイティブJSONデータ型とJSON Function
スキーマレスデータを効果的かつ柔軟に保存、サーチ、操作が可能になり、新しい内部バイナリフォーマットにより、SQLとの統合が容易に。
こうした新機能の一方で、MySQL 5.7では約1年ごとにパスワードを変更することがデフォルト設定となるなど、新バージョンでの変更点に対する注意喚起も行われています。下記はその件で話題になった「MySQL 5.7の罠があなたを狙っている」というYAPC:Asia Tokyo 2015で行われたセッションのスライド(19ページ目)。
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