「Mesosphere Datacenter OS(DCOS)」が正式版に。クラスタを簡単に拡張、縮小。ワンクリックでクラスタへのアプリ展開も
Mesosphereは同社が開発してきたクラスタ管理ソフトウェア「Mesosphere Datacenter Operating System」(Mesosphere DCOS)が正式版としてリリースされたことを発表しました。
MesosphereはデータセンターをまるでノートPCのように簡単に扱えるようにすることを目標にデータセンター向けソフトウェアを開発してきた企業です。
Mesosphere DCOSは、オープンソースとして開発されている「Apache Mesos」を中心に、使いやすいコマンドラインインターフェイスとWebインターフェイス、タスクを管理する関連ソフトウェアのMarathonやChronosなどを統合したもの。アップルはApache Mesosを自社のデータセンターに採用し、Siriのバックエンドを運営していることが最近話題になりました。
Mesosphere DCOSを利用すると、コマンドラインからクラスタのサイズを指定すると自動的にプロビジョニングを呼び出してインスタンスを起動したり、Webページのカタログからワンクリックでアプリケーションを指定するとクラスタ上に自動的に展開、分散配置するなど、簡単にデータセンター上で分散アプリケーションを実行できるようになります。
ワンクリックでクラスタにアプリケーションを展開
Mesosphereが公開している動画を元に、その機能を簡単に見ていきましょう。
Mesosphere DCOSの管理画面。Webブラウザから利用し、下部にはコマンドラインも。画面中央やや下に6つの丸が並ぶが、これは現在6インスタンスのクラスタが利用可能なことを示しています。
コマンドラインからRailsのアプリを呼び出すと、自動的にインスタンスに割り当てられて実行されます。
コマンドラインからクラスタのサイズを100に設定。
すると自動的にプロビジョニングを行って100のインスタンスを起動し、クラスタを作成。さっき起動したRailsアプリのインスタンスを10に増やすと、自動的にクラスタ内のインスタンスに分散配置され、100個の丸のうち10個が青くなります。
アプリケーションのカタログ画面を呼び出し、ワンクリックでアプリケーションを導入。ここでは左上のCassandraと右上のHDFSをクリック。
アプリケーションは自動的にインスタンス上に分散して展開されます。
Mesosphere DCOSは無料で利用できるCommunity Editionと有償のEnterprise Editionの2つが提供されます。Community Editionは現在Amazonクラウドですぐに利用可能。今後、Microsoft AzureやGoogle Cloud Platformにも対応していくとのことです。
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