秘密分散方式のスケールアウトストレージをLinuxソフトウェアで実現する「IzumoFS」、東京大学発のスタートアップが発表
複数のLinuxサーバを束ねて、仮想的な1台のNASストレージサーバを構築するソフトウェア「IzumoFS」を、東京大学発のスタートアップ企業IzumoBaseが発表しました。
IzumoFSの大きな特長は2つ。1つは、複数のノードへストレージデータを分散する方式として、秘密分散方式を採用していることです。秘密分散とは、データを暗号化する際に複数に分解し、それぞれを分散して保存すること。
分解保存されたそれぞれの部分は、個別には元の情報を復元することはできず、安全性が高いとされています。
もう1つの特長はPtoPアーキテクチャによるスケールアウトが可能な点です。分散ストレージを構成するすべてのノードが共通の機能を備え、クライアントからのNFS、CIFS、iSCSIによるアクセスを受け付け、処理を行います。
ノードを増やすことで性能と容量が向上するスケールアウトを実現しつつ、特定のゲートウェイサーバやメタデータサーバなどボトルネックとなりそうな構造を持たない、高可用性とスケーラビリティを実現します。
そのほか、リアルタイムなインライン重複排除機能によるデータの圧縮機能により、オリジナルデータに対して必要な物理容量を数分の1から数十分の1へ削減する機能、レプリケーション、スナップショット、拠点間クラスタ、ノードリプレイス機能などを備えています。
下記はIzumoFSの管理画面です。
IzumoFSは販売パートナーのクリエーションライン、ネットワークバリューコンポネンツ、ユニアデックスから販売開始済み。価格はオープンプライス。
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