国内企業のIT予算、業務の効率化とリアルタイム経営を重視。予算減少傾向には歯止め。「企業IT動向調査 2015」速報値
一般社団法人 日本情報システム・ユーザー協会(略称:JUAS)は、ITにおけるユーザー企業の投資動向やIT戦略の動向などを定点観測する「企業IT動向調査 2015」の速報値を発表しました。
IT予算を前年度より減らす企業は減少
調査結果では、2014年度と2015年度で、IT予算を増加させる企業はいずれも40%強とほぼ変わらないものの、2014年度はIT予算を減少させる企業が28.5%だったのに対し、2015年度は18.2%と大幅に減少。IT予算の減少には歯止めがかかった印象です。
JUASの分析でも、IT予算を減らす企業が減ったことを強調しています。速報のプレスリリースから。
IT 予算を「増やす」割合から「減らす」割合を差し引いて求めた DI(ディフュージョ ン・インデックス)は、2015年度予測では23.8でした。2014年度計画(15.4 ポイント)よりも大きく増加しました。IT予算を前年度より「減らす」企業が減ったことが、DI改善の背景にあります。
業務の効率化とリアルタイム経営などに重点
IT予算がどのような分野に振り向けられているのかを調べた、「IT 投資で解決したい中期的な経営課題」では、「業務プロセスの効率化」、「迅速な業績把握、情報把握」の2つがほかに差を付けて多くの回答を集めました。
これは、あらかじめ用意された15の選択肢から、優先度の高いものを上から1位、2位、3位と順位付けして集計したもの。1位を示す青のグラフだけを見ても、「業務プロセスの効率化」、「迅速な業績把握、情報把握」はそれぞれ20%を超えており、3位以下の倍以上を集めています。
あわせて読みたい
VMwareとGoogleがパブリッククラウドで連携。vCloud AirからBigQueryやGoogle Cloud Storageなどが利用可能に
≪前の記事
YouTubeがHTML5のVideoタグをデフォルトにしたと表明、従来のFlashに代わり