IBMがNode.jsベンダのStrongLoopを買収。企業向けミドルウェアとしてNode.jsを重視すると表明
IBMは、Node.jsのソフトウェアベンダであるStrongloopを買収。その発表の中で、Node.jsをエンタープライズ向けミドルウェアとして重視することを次のように明らかにしました。
IBM has identified Node.js as an important part of the future of enterprise middleware and StrongLoop’s technology and expertise as pivotal to their strategy to help companies fully unlock the value of their existing IT investments and legacy data with APIs.
IBMはNode.jsを将来のエンタープライズ向けミドルウェアの一部として重視している。そしてStrongLoopの戦略の軸となるテクノロジと専門性は、APIによって企業の既存のIT投資やレガシーなデータを解放することを支援するものだ
Node.jsによるAPI化のためのプラットフォームを提供
StrongLoopは、Node.jsを基盤に既存のシステムを含めたさまざまなアプリケーションをREST API化するためのフレームワークやツールを提供しているソフトウェアベンダ。
具体的には、Node.jsとそのフレームワークであるExpressの上に同社が開発したオープンソースのAPI構築用フレームワーク「LoopBack Framework」や、APIの構築や設定、モニタリングなどをWebブラウザからビジュアルに行えるツール「StrongLoop Arc」などを提供しています。
これらによって既存のシステムやOracle Database、SQL Server、MongoDBなどを含むさまざまなデータソースなどをREST APIに結びつけて、モバイルアプリケーションから容易にアクセスできるようにしたり、あるいはAPI経由で相互にやりとり可能にする、といったことを実現します。
JavaとNode.jsで企業向けの新しいアプリケーションを
IBMはStrongLoopを、同社のPaaS型クラウドサービスであるBluemixや、モバイルアプリケーションの統合開発環境であるMobileFirst、そしてミドルウェア製品のWebSphereなどに統合していく予定。
これまでIBMのミドルウェアにおける主要なプログラミング言語と言えばJavaでした。今後はこれにNode.js、つまりJavaScriptが加わり、マイクロサービス的なAPIによる分散アプリケーションを実現していくとしています。
Together, IBM and StrongLoop will bring to market a stream of innovative Java and Node solutions that enable companies to build a new generation of microservices and APIs that are both scalable and secure.
IBMとStrongLoopはともに、JavaとNodeのソリューションによる継続的なイノベーションを市場にもたらし、企業がマイクロサービスやAPIのようにスケーラブルでセキュアなのような新しい世代のシステム構築を可能にしていきます。
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