HP、LinuxベースのネットワークスイッチOS「OpenSwitch」をオープンソースで公開。インテル、ブロードコム、VMware、アリスタなどと協力
米ヒューレット・パッカードはLinuxベースのネットワークスイッチ用OS「OpenSwitch」を公開、同時にOpenSwitchコミュニティをインテル、ブロードコム、VMware、アリスタネットワークスなどとともに立ち上げました。
これまで、スイッチなどのネットワーク機器は、ネットワークベンダが独自のハードウェアと専用のOSを開発し、ユーザーに提供されるものでした。
これは例えばサーバやPCのように、業界標準の仕様に合わせてベンダが自由にハードウェアやOS、アプリケーションを開発し、それらを利用者が自由に組み合わせることができることと比べると、クローズな状況に見られていました。
ここ数年、FacebookのOpen Compute Projectなど、ネットワーク機器でもハードウェアとソフトウェアを自由に開発できる環境を作り上げようという動きが目立っています。いわゆるホワイトボックススイッチとオープンなネットワークOSの登場です。
関連記事:ホワイトボックススイッチとは何か? オープン化がすすむネットワーク機器のハードとソフトの動向(前編)。ホワイトボックススイッチユーザ会 第一回勉強会
この動向を主導しているのは、おもに自分たちのデータセンターに合った低コストで柔軟なネットワーク機器を求めるFacebookやGoogle、マイクロソフトといったハイパースケールのデータセンターを運営する企業、そしてネットワーク機器市場のルールを変えることで、シスコなど現在大きなシェアを持つ企業との関係をひっくり返したいと考えているネットワーク機器ベンダ、それらにチップを販売するチップベンダなどです。
今回発表されたOpenSwitchも、そうした動きの一環だと言えるでしょう。
L2とL3の機能を装備
OpenSwitchは、Open Compute Projectが主導して開発しているネットワーク機器へのOSのインストール環境であるONIE(Open network Install Environment)に対応したホワイトボックススイッチに対応。ハードウェア互換性リストには、現在ヒューレット・パッカードの4機種が記載されています。
機能としては、VLAN、ECMP、スタティックルールティング、BGP、DHCP/TFTPサーバなど、L2、L3のコントロールスタックの機能を備えており、REST APIから操作することができます。
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