米HP、Cloud FoundryベースのDocker対応PaaS「Stackato」を買収。PaaS市場およびCloud Foundryへのコミットを強化
米HPはActiveStateが提供しているCloud FoundryベースのPaaSサービス「Stackato」を買収したと発表しました。
HPは2012年からStackatoの開発元であるActiveStateと協業を進めてきており、昨年リリースしたCloud FoundryベースのPaaS基盤ソフトウェア「HP Helion Development Platform」は、両者の技術協力によって開発したStackatoのソフトウェアを、HPがActiveStateからOEM提供を受けて製品化したものでした。
今回の買収でStackatoのサービス、製品および開発チームはHPのクラウド部門に統合されることになります。これによってHPはクラウド製品と人員の強化を実現できると同時に、PaaS市場およびCloud Foundryへの強いコミットメントを示したことになります。
HPはサーバやストレージ、仮想化などを中心としたITインフラに強い会社ですが、PaaSのようなミドルウェアレイヤはそれほど得意ではないと見られています。Stackatoの買収はそうした面を補うことになるでしょう。
Stackatoの特長はCloud Foundryをベースにしつつ、内部のコンテナ機能をDockerで実装している点にあります。しかしCloud Foundryのオープンソースプロジェクトは現在、次バージョンとなるCloud Foundry V3の開発の真っ最中で、Cloud Foundry V3ではアーキテクチャも大きく変わり、ネイティブでDockerイメージにも対応予定です。
HPがStackatoの特長を生かしつつCloud Foundry V3にどう対応するのかが注目されます。HPによるStackatoの買収は今年の第4四半期に完了する予定です。
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