GoogleがOpenStack Foundationに参加。Kubernetesなどコンテナ技術をOpenStackへ統合し、コンテナによるハイブリッドクラウドの実現を狙う
GoogleがOpenStack Foundationに参加したことを発表しました。
今後GoogleはOpenStackにKubernetesなどコンテナ技術を統合していくことを明らかにしています。以下は発表を報じたブログからの引用です。
We will be working over the coming months with the community to integrate Kubernetes, as well as complementary container technologies, to create a stronger hybrid cloud.
私たちは強力なハイブリッドクラウドを実現するために、今後数カ月コミュニティと協力し、Kubernetesやコンテナの補完的技術を統合していく。
Googleの狙いは、OpenStackを通じてコンテナ技術をプライベートクラウドに普及させることで、コンテナを通じてパブリッククラウドとプライベートクラウドを組合わせたハイブリッドクラウドの構築を後押しすることにあります。
コンテナによるパブリッククラウドとプライベートクラウドの連係
ブログの中で、Googleはエンタープライズ市場には2つの技術的なトレンドがあると指摘します。1つはハイブリッドクラウド、そしてもう1つはコンテナ技術の普及です。
Googleはこれを後押しし、パブリッククラウドとプライベートクラウドの相互運用性を向上させていくことが、OpenStackに参加する背景にあると説明しています。
By joining forces with the OpenStack Foundation we hope to add container-native patterns to the toolbelt of enterprise developers, and improve interoperability between public and private clouds.
OpenStackへの参加によって、コンテナネイティブなパターンをエンタープライズ向け開発者の開発ツール群に加え、それによってパブリッククラウドとプライベートクラウドの相互運用性を向上させたいのだ。
Googleはコンテナに関する技術と経験を、おそらく世界中でもっとも豊富に持つベンダであり、同社のGoogle Cloud Platformも積極的にコンテナ関連のサービスを充実させています。オープンソースとして公開したコンテナスケジューラのKubernetesも同社のコンテナ技術の深さを示す例の1つと言っていいでしょう。
エンタープライズの基盤として存在感を高めているOpenStackにコンテナ技術を組み込んでいくことで、その連携先としてコンテナ向けサービスの豊富な同社のクラウドの存在感を高めていく。こうした考えが今回のOpenStack Foundationへの参加に表れているのでしょう。
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