Google Compute Engineが最大30%の値下げ、1年でVMの価格は半分以下に。連続稼働保証はないが70%安い「プリエンプティブルVM」も登場
Googleが提供するIaaS型のクラウドサービス「Google Compute Engine」が最大30%の値下げを発表しました。
Last year, we committed that Google Cloud Platform prices will follow Moore’s Law, and effective today we’re reducing prices of virtual machines by up to 30%.
昨年、私たちはGoogle Cloud Platformの価格はムーアの法則に従うと約束した。そして本日より、仮想マシンの価格を最大30%値下げする。
新価格は、マイクロで30%値下げ、スタンダードで20%値下げ、ハイメモリで5%値下げなど。
Googleは2014年の3月にクラウドもムーアの法則に従って値下げすると宣言して以来、約1年で仮想マシンの利用価格を半分以下にしてきました。
連続稼働保証はないが70%安い「プリエンプティブルVM」発表
Googleは同時に、新しい仮想マシンのタイプ「プリエンプティブルVM」(Preemptible VMs)も発表しました。
プリエンプティブとは割り込み可能といった意味でよく使われますが、このプリエンプティブルVMも似たような意味を持つVMです。
プリエンプティブルVMはアイドル状態のマシンに割り当てられるVMで、その分、通常のVMよりも価格が70%安くなっています。しかし新たな利用者が登場するなど、クラウドの都合によりプリエンプティブルVMはいつでも停止される可能性があるとのことです。その分安くなっているわけです。
Preemptible VMs are the same as regular instances except for one key difference - they may be shut down at any time.
プリエンプティブルVMは通常のインスタンスと1つの点を除いて同じだ、それはいつでもシャットダウンされるということだ。
そのためHadoopのノードなど、シャットダウンされても影響の無いような冗長性を備えたアプリケーションのタスクで活用すべきと注意がなされています。
GoogleはこのプリエンプティブルVMの重要なポイントとして、価格がつねに変わらないという点を強調しています。
Importantly, unlike other clouds’ Spot Instances, the price of Preemptible VMs is fixed – making their costs predictable.
大事なことは、他社のクラウドのスポットインスタンスと異なり、プリエンプティブルVMの価格は一定である。つまりコストはつねに予測できるのだ。
(「Google Cloud Platform Blog: Pay Less, Compute Moore」から引用)
Googleは今月末に年次イベント「Google I/O」を予定しています。そこに向けてクラウド関連の発表がまだいくつかあるかもしれません。
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