クラウドに分散して実行中のJavaコードをデバッグできる「Google Cloud Debugger」が、Compute Engineに対応
Googleが昨年11月に発表したクラウド対応デバッガ「Google Cloud Debugger」は、Google App Engineで分散したサーバ上で動作しているJavaアプリケーションであっても、コード中の任意の位置の変数の値を参照できる、といった機能を備えたデバッガです。
クラウド上では、アプリケーションを実行しているサーバを特定することが時として困難であり、また稼働しているサーバの台数も変動する可能性があります。そのため、アプリケーションの稼働環境が固定されていることが前提の従来のデバッガでは、クラウド環境上でデバッグすることは容易ではありませんでした。
そのためプログラマは、状態が知りたいコードの場所にログを吐くコードを組み込み、あとでログを見ることで挙動や変数の状態を把握する、といったことをするのが一般的でした。
Google Cloud Debuggerは、PaaS型クラウドサービスであるGoogle App Engineの実行系と連係し、わざわざログを吐くコードを書かなくとも、コードの任意の場所にデバッガ上でウォッチポイントを設定することでデバッガからその状態を把握できる機能を備えています。
Google Cloud DebuggerをIaaSでも
Googleは、そのGoogle Cloud DebuggerをIaaS型クラウドサービスであるGoogle Cloud Engineにも対応させたことを明らかにしました。
対応しているのはJavaで、JDK 7もしくは8、64ビットDebian Linuxイメージを用い、コードをGoogleのCloud RepositoryもしくはGitHub、BitBucketに保存していることが条件になります。
Googleでは今後、Cloud DebuggerをJava以外の言語にも対応させていく意向を示しています。
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