Firefoxのアドオン開発、今後はChrome互換の「WebExtensions」導入。従来の「XUL」などは廃止へ
MozillaはFirefoxのアドオン機能を実現する拡張機能APIについて、Chrome互換となる「WebExtensions」の実装を進め、従来のアドオン機能を実装するための「XUL」などは段階的に廃止していくことなどを明らかにしました。
今回発表された方針は、以下の4つです。
- FirefoxにWebExtensionsと呼ばれる新しい拡張機能APIの実装を進める。これはChromeやOperaが採用しているアドオンモデルとほぼ互換性がある。
- より安全で高速なマルチプロセス版Firefox、コード名「Electrolysis」が近日公開。従来のアドオンとの互換性チェックが必要
- Firefox41以降、すべての拡張機能にMozillaによる検証と署名が必須となる
- XPCOMやXULを使ったアドオン開発は、おそらく1年から1年半程度をかけて段階的に廃止
Chromeの拡張機能がFirefoxでも動作
拡張機能APIとしてWebExtensionsを採用する理由を、Mozillaは次のように説明しています。「Firefox アドオン開発の未来」から引用。
私たちはアドオン開発をもっと Web 開発のようにしたいと考えています。単独のコードが標準によって規定された挙動に基づいて複数のブラウザ上で動くべきであり、それに関する包括的なドキュメントが複数のベンダーから公開されることが望ましいと思います。
そして、アドオンの相互運用性や安全性が向上するとMozillaは指摘しています。
Chrome、Opera、あるいはおそらく将来的には Microsoft Edge 向けに書かれた拡張機能は、わずかな変更を加えるだけで Firefox でも WebExtension として動作します。この近代的な JavaScript 主体の API には、当初からマルチプロセスブラウザに対応し、悪さをするアドオンやマルウェアのようなリスクを軽減できるなど、多くの利点があります。
WebExtensionsは現在開発中で、11月頃にリリースされるFirefox 42で利用可能になるとのこと。また、より安全で高速なマルチプロセス版Firefoxは、Firefox 43で有効になるとされています。
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