EMC、複数のストレージを抽象化してAPI経由で操作可能にする、Software-Defined Storageコントローラ「CoprHD」をオープンソースで公開
さまざまなストレージをまとめて抽象化し、REST API経由などでストレージの操作や管理、自動化などを可能にするSoftware-Defined Storageコントローラの「CoprHD」(カッパーヘッド)をEMCがオープンソースとして公開しました。
CoprHDは、同社が商用ソフトウェアとして提供してきた「ViPR」のオープンソース版(あるいはCoprHDの商用ディストリビューションがViPR)です。ViPRからライセンス管理機能やオートアップデートなどが削除されてはいますが、コア機能は同様だと説明されています。
ViPRのオープンソース化によるCoprHDの公開は、今年5月に開催されたEMC Worldで発表されていました。
CoprHDは、その下位にさまざまな既存のストレージを配置することで、ストレージを抽象化。CoprHDのAPIを通じて必要な容量や性能をプロビジョニングするなど、統一的な管理運用や自動化などを可能にします。EMCのストレージだけでなく他社のストレージやOpenStackのCinderストレージなどにも対応。
EMCはCoprHDをオープンソースとして公開することで、より多くのストレージに対応すると同時に、上位レイヤとして多くのシステム管理ツールやクラウド管理ツール、バックアップツールやストレージアプリケーションなどへの対応が広がり、CoprHDおよびその商用ディストリビューションとなるViPRのエコシステムが広がることを期待しています。
EMCはベアメタルサーバを操作運用するための「RackHD」も同時にオープンソースとして公開しており、オープンソース戦略を進展させています。
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