マイクロソフト、クラウドで内線電話などを提供する「Cloud PBX」開始、法人向けOffice 365で
マイクロソフトはWordやExcel、Skypeなどを提供する「Office 365」の法人向け新プラン「Office 365 Enterprise E5」の新機能として、クラウドで内線電話の交換機能などを提供する「Cloud PBX」を開始すると発表しました。
一般に企業では、社内の電話を社外の一般電話回線に接続し、社内電話同士の内線通話を可能にし、あるいは社外からの電話を内線電話に振り分けるなどの電話交換機能を持つ「PBX」と呼ばれる機器を社内に備えています。
「Office 365 Enterprise E5」の「Cloud PBX」では、このPBX機能をクラウドで提供するというもの。クラウド化することで企業の通信回線はIPに一本化でき、PBXや電話回線の設置や保守といったものがすべてアウトソース可能で、内線設定などの操作もWebブラウザから簡単に行えるようになる、などのが利点があります。
従業員はIP電話機能を備えたアプリケーションをインストールしたスマートフォンや、IP電話対応の端末機器を用いて利用します。今回提供される「Cloud PBX」では、フロントエンドとしてSkype for BusinessやLyncが用いられることになります。
内線電話のクラウド化により、電話のクラウド化の第一歩を踏み出します。クラウド上でのITと電話の管理統合により、より一層、「人」を起点にしたコミュニケーションツールの統合を進め、人と人が素早くつながることのできるコラボレーションを強化します。
(発表文より)
ただし、日本国内でのCloud PBXの提供開始時期は現時点では未定で、2016年以降を予定しているとのこと。
国内ではすでにKDDIやNTTコミュニケーションズなどがクラウドでPBXを提供するサービスを提供しています。日本でも直接これらと競合する形でCloud PBXが提供されるのかどうかが注目です。
「Office 365 Enterprise E5」ではそのほか、「Delve Analytics」「Power BI Pro」などのインテリジェントツール、マルウェアがユーザーに届く前にクラウド側で対処する「Advanced Threat Protection」などの新機能も備えています。
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