マイクロソフト、Javaで開発されたWebアプリの応答速度、要求数、セッション数、クライアントの分析などさまざまなメトリクスを把握する「Application Insights SDK for Java」発表
マイクロソフトは、.NETアプリケーション対応のWebアプリケーション分析サービス「Visual Studio Application Insights」を、Javaでも利用可能にする「Application Insights SDK for Java」を発表しました。
Application Insightは、Webアプリケーションのパフォーマンスや可用性、ユーザーがどのようにアプリケーションを利用しているのかなど、さまざまなメトリクスを取得し視覚化するサービス。
開発者がWebアプリケーションをデプロイすると、すぐにそのアプリケーションの性能やユーザーの使い勝手などのフィードバックをメトリクスとして自動的に収集し、次のサイクルでの改善に役立てることができます。現在プレビュー版として提供中です。
「Application Insights SDK for Java」は、このApplication Insightの機能をJavaアプリケーションでも利用可能にするものです。これで.NETアプリケーションと同じようにJavaアプリケーションの分析ができるようになります。
Visual Studioを.NET以外の開発環境にも広げる
Application Insights SDK for Javaを組み込んだJavaアプリケーションでは、サーバのパフォーマンスの状況、リクエスト数、リクエストに反応に失敗した数など、サーバ側の問題やボトルネックなどを把握できるさまざまなメトリクスを取得可能です。下記は「Application Insights SDK for Java の概要」から。
また、WebページにJavaScript スニペットを挿入することでユーザー数、セッション数、ページビュー、最も閲覧されているページ、利用ブラウザ、ユーザーのプロファイルなども把握。
さらに数行のコードを挿入し、利用統計情報用APIを利用することで、ユーザーがアプリケーションを実際にどのように使用しているのか、より細かい情報を把握でき、アプリケーションの継続的な改善に役立ちます。
マイクロソフトは.NETフレームワークをオープンソース化し、LinuxやMacOS Xにも正式に対応させることを発表し、現在積極的に開発を進めています。
その一方で今回の発表は、マイクロソフトの開発ツールを.NETフレームワーク以外の言語にも対応させる動きです。これは以前から進められていましたが、前述のオープン戦略と連動し、マイクロソフトのVisual Studioを中心とした一連の開発ツールを、幅広いプラットフォーム対応を備えた最強の開発環境にする、という戦略の一部だと言えるでしょう。
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