クラウド市場は大手による寡占化が進む。上位4社の合計シェアが過半数。中小ベンダはニッチを狙うべきと。シナジーリサーチグループ
クラウドのインフラ市場において、Amazonクラウドやマイクロソフトといった大手クラウドベンダによる市場の寡占化が進んでいます。つまり大手クラウド企業が成長する陰で、それ以外のクラウドベンダの存在感が少しずつ消えかけているのです。
米調査会社のシナジーリサーチグループは、2015年第2四半期におけるクラウドインフラストラクチャ(IaaS、PaaS、ハイブリッドクラウド)における市場シェアの調査結果を発表しました。
それによると、同社が「ビッグフォー」と呼ぶ、Amazonクラウド、マイクロソフト、IBM、Googleのトップ4社を合計したシェアは年々高まりを見せ、今回はじめて、市場全体の50%を超えたことが明らかになりました。
4社の年成長率の平均は84%なのに対しそれ以外のベンダの成長率は33%に過ぎず、このビッグフォーによる市場の寡占化はさらにすすんでいくことになりそうです。
シナジーリサーチグループのチーフアナリスト John Dinsdale氏は、この傾向は変わらないため、中堅中小のクラウドプロバイダはニッチな領域で生きる道を探すべきだと指摘しています。
This is not going to change. The good news for the plethora of small-to-medium-sized cloud providers is that there does remain a wealth of opportunity for those that are focused on specific market niches or local geographic areas.
これは変わらないだろう。小規模から中堅のクラウドプロバイダに良い知らせがあるとすれば、それは特定のマーケットや地域におけるニッチ領域にフォーカスすることで、まだ健全な市場が得られるだろう、ということだ。