2015年のワールドワイドのIT支出はドルベースで1.3%減、ただし為替変動が主要因。ガートナーが予測
ワールドワイドにおけるITの支出は、2014年に比べて1.3%減の3.66兆ドル(439.2兆円)になると米調査会社のガートナーが予測を発表しています。
ガートナーは前四半期には2015年のワールドワイドにおけるIT支出は2.4%成長としており、今回の1.3%減の予測はそれに比べると大幅に市場がシュリンクしているように見えます。しかしこれは、この四半期で米ドルが上昇したためだと説明しています。
内訳のうち、デバイスに関しては西ヨーロッパ、ロシア、日本の通貨が弱くなったことと西ヨーロッパのPCの販売が下がったことが主要因として挙げられています。
エンタープライズソフトウェアの成長は伸びていますが、Office 365の登場によりオフィスソフトウェアの比率が下がっていると指摘されています。発表から。
Office 365 is disrupting traditional revenue flows. Its cost is prorated over the life of the subscription, resulting in significantly lower revenue growth as users transition away from the on-premises model.
Office 365は従来の収入源を破壊しつつある。そのコストはサブスクリプション期間へと案分されており、結果として非常に低い売り上げ成長をもたらし、ユーザーをオンプレミスモデルから移行させている。
また、為替変動から米ドルベースでの利益を守るには、さまざまなアプローチが求められるとのこと。
Every product or service that has a U.S. dollar-based component must have those costs covered at the lower exchange rate. The simple implication is that there will be price rises. However, there are many other market forces at work — protecting U.S. dollar profits will require a nuanced and multifaceted approach involving pricing, partners and product management,
米ドルベースのあらゆる製品やサービスは低為替レートではコストのオーバーヘッドを持つことになる。単純にこれは価格上昇につながる。しかしながら、ビジネスにはそのほかの多くの要素が絡んでおり、米ドルでの利益を守るには、価格やパートナー、製品管理などを含むさまざまなアプローチが求められるだろう。
あわせて読みたい
VMwareがvSphereに最適化したコンテナ向け軽量LinuxOS「Project Photon」リリース。Mesosphereも統合予定
≪前の記事
Docker 1.6リリース、Windows版Dockerクライアントが登場。コンテナへのラベル付け、ログ出力ドライバ、Ulimitsの指定などが可能に