オラクルがSolaris 11にOpenStackを統合、x86サーバ用独自ディストリビューションも公開。OpenStackを本格展開へ
オラクルはオープンソースとして開発されているクラウド基盤ソフトウェア「OpenStack」を本格展開する姿勢を明確に示す2つの発表を行いました。
1つはSolaris版OpenStackをSolarisに統合した「Oracle Solaris 11.2」の発表。もう1つはx86サーバ向けのOpenStack独自ディストリビューションの公開です。
SolarisにOpenStackを統合
Solaris 11.2では、Solarisの一部としてOpenStackのコアコンポーネントが統合されます。
SolarisにはOpenStackの各機能に相当する機能がすでに存在しています。例えばサーバ仮想化はZonesとKernel Zones、ネットワーク機能はElastic Virtual Swtich、ブロックストレージとオブジェクトストレージはZFSファイルシステム、仮想イメージはUnified Archivesがそれぞれ該当します。
Solarisのこれらの機能の上にOpenStackの機能が実装されており、APIを経由して利用できるようになります。
また、Solarisに統合されたOpenStackを中心としてx86サーバを含むプライベートクラウドを構築することも可能。
これまでOpenStackのインストールは一般に手間のかかるものでしたが、Solarisへの統合で1台の物理マシンだけで短時間で導入できるようになる点も大きな特徴といえます。
x86サーバ用のOracle独自ディストリビューション
開催中のOpenStack Summit Atlanta 2014に合わせて発表されたのが、オラクルが同社のOracle VM、Oracle Linuxに対応させた独自のOpenStackディストリビューションを開発、テクノロジープレビューを公開したことです。
このディストリビューションはOracle Linuxをリブートせずにセキュリティアップデート可能なOracle Kspliceの機能を活用可能で、また製品版ではOracle LinuxおよびOracle VMの有償サポートの範囲内で追加料金なしでサポートされる予定とのことです。
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