SkySQLが社名を「MariaDB Corporation」に変更。MySQLのサポートも継続
MariaDBは、オープンソースのデータベースとして知られるMySQLからフォークしたMySQL互換データベースの1つ。MySQLのオリジナルの開発者だったMichael "Monty" Widenius氏が立ち上げたプロジェクトで、2012年末には推進団体の「Maria DB Foundation」も設立されました。
そのMariaDBの推進役として知られていた企業SkySQLが、10月1日付けで社名を「MariaDB Corporation」に変更したことが発表されました。
名称変更の理由を、CEOのPatrik Sallner氏はプレスリリースで次のように述べています。
As the adoption of MariaDB has grown, SkySQL’s business model has evolved to provide enterprise-grade products and services to over 2 million MariaDB users. With this change, our goal is to get the brands aligned and to keep growing the MariaDB ecosystem.
MariaDBの採用が増えており、SkySQLのビジネスモデルもエンタープライズの要件に沿った製品やサービスを約200万ものMariaDBへ提供することへと進化してきた。この名称変更によって、私たちのゴールがブランド名に沿ったものになるとともに、MariaDBのエコシステムを成長させつづける。
Michael "Monty" Widenius氏も、MariaDB Projectのブログにポストした記事「Why SkySQL becoming MariaDB Corporation will be good for the MariaDB Foundation」で、次のように名称変更を歓迎しています。
As the MariaDB Corporation is the main driving force behind the development of the MariaDB server and the biggest support provider for it, it makes sense to give it a name that clearly communicates this fact.
MariaDB Corporationは、MariaDBサーバの開発およびサポート提供の最大の推進者である。この名称変更はそのことを明確に示す、良い名称だ。
同社は名称変更後も引き続きMariaDBだけでなくMySQLのサポートも行うことを明確にしています。
MariaDBは、すでにMySQLに変わってGoogleでの採用やWikipedia英語版での採用、そしてFedora 19の標準データベース、Red Hat Enterprise Linux 7の標準データベースになるなど、少しずつ浸透してきています。この社名変更はそれを勢いづけることになるでしょうか。
エンタープライズ市場においては、事情を知らない管理職に申請するときに、MariaDBのサポートが「SkySQL」というサードパーティっぽい名称で提供されるよりも、「MariaDB」というオフィシャルっぽい名称で提供される方が申請が通りやすくなる、といった効果があるかもしれませんね。
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