[速報]Oracle OpenWorld 2014開幕。クラウドをAmazonクラウドやGoogleと同じ価格で提供するとエリソン氏が明言
米サンフランシスコでオラクルの年次イベント「Oracle OpenWorld 2014」が開幕しました。基調講演に登場したCTO兼取締役会長のラリー・エリソン氏は、2014年が「オラクルにとってターニングポイントになる年だ」と、同社がクラウド分野で本格的な攻勢に出ることを示し、そのクラウド戦略がSaaS、PaaS、IaaSの同時展開が柱になることを明らかにしました。
エリソン氏はまた、同社のIaaS型クラウドサービスをAmazonやマイクロソフト、Googleなどの競合と同じ価格で提供すると明言しています。
オラクルはSaaS、PaaS、IaaSを統合して提供する
基調講演でエリソン氏は「30年以上前に顧客と約束したことを実現するためには、この3つを統合して提供しなければならない」と発言。
エリソン氏が言う「顧客との約束」とは、互換性です。オラクルは過去、従来のバージョンから新しいバージョンへ移行する際には互換性を維持し、データもアプリケーションもそのまま新バージョンへ移行できるようにしてきたと、これまでを振り返ります。
オラクルが現在提供しているERPなどのソフトウェア、WebLogicなどのミドルウェア上で稼働するアプリケーションやOracleデータベース、それ以外のアプリケーションをすべてそのまま変更せずにクラウドへ移行できるようにするためには、アプリケーションをサービスとして提供するSaaS、ミドルウェアなどソフトウェアプラットフォームを提供するSaaS、そして仮想マシンのレベルで実行環境を提供するIaaSの3つが必要になるとエリソン氏。
「ボタン1つで、あらゆるOracleデータベースをオンプレミスのデータセンターからクラウドへ移行できる。ボタン1つで、あらゆるアプリケーションをクラウドへ移行できる」(エリソン氏)
基調講演でのエリソン氏によるSaaSおよびPaaSの新サービスについては別の記事で紹介予定です。ここでは新しく登場したIaaS型クラウドサービス「Oracle Cloud Infrastructure」の部分を、ダイジェストで紹介しましょう。
Amazon、マイクロソフト、Googleなどと同じ価格で提供する
エリソン氏。CEOからの退任などまったく触れる様子もなく、いつも通りに登場。SaaS、PaaSの話題に続き、IaaSの話題へ。
インフラストラクチャサービス、これによってノンJavaアプリケーションであってもクラウドへ移行できるようになる。だからわれわれはこのサービスを提供しなければならないのだ。
このサービスは、セキュア、リライアブル、ローコスト、この3つをこの優先度で提供していく。コンピュート、ストレージ、Linux、VMが利用できる。
「Compute Cloud」は、エラスティックかつ高可用性、汎用インスタンスもハイメモリインスタンスも提供し、ネットワークの分離も行う。
「Storage Cloud」は、JavaやREST API(OpenStack Swift)でアクセス可能。高性能、スケーラブル、高可用性だ。
そしてもちろん、コモディティプライスだ。Amazon、マイクロソフト、Googleなど他のクラウドと同じ価格で提供する。
Oracle OpenWorld 2014
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