OpenStack、10番目のリリース「Juno」登場。Hadoop/Sparkのプロビジョニング自動化、ネットワーク機能仮想化の実装、IPv6対応など
オープンソースとしてクラウド基盤ソフトウェアを開発しているOpenStackから、10番目のリリースとなる「OpenStack Jono」が先週公開されました。
OpenStackは半年ごとに新しいリリースを出すことにしており、各リリースにはアルファベット順にコードネームが付けられています。半年前にリリースされたのはコードネーム「Icehouce」で、今回のコードネームは「Juno」でした。来年4月に登場予定の次のリリースはコードネーム「Kilo」となります。
HadoopやSparkのプロビジョニングを自動化
Icehouseでは、クラウドでデータベースサービスを実現する「Trove」が正式コンポーネントとして追加されたことが最大のニュースでしたが、今回のJunoではクラウドでビッグデータを処理するためのHadoopやSparkのプロビジョニングと管理の自動化が追加されたのが最大のトピックでしょう。
ビッグデータの分析はOpenStackのユースケースとして多く、より迅速に処理が実現できるように対応したと説明されています。
NFV(ネットワーク機能仮想化)の実装
ルーティングやスイッチ、ファイアウォールといったネットワークの機能をソフトウェアで実現しようというNFVのためのチームが5月にOpenStackプロジェクトの中で発足。その最初の機能が今回のJunoで実装され、今後のリリースでさらに追加されていくとのこと
またネットワーク機能(Neutron)ではIPv6サポートの改善、オーケストレーション機能(Heat)ではデプロイに失敗した場合のロールバック機能など、多数の新しい機能が追加されています。
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