日本IBM、国内向けにクラウドマーケットプレイスを開始。IaaS、PaaS、SaaSを1カ所から調達
日本IBMは、同社のクラウドサービスで提供されるサービスやサードパーティが提供するサービスをWebから探索、試用、購入などができる「IBMクラウド・マーケットプレイス」の開始を発表しました。
今回開始されたのは、米国で4月に開始されたクラウドマーケットプレイスの日本語版。SoftLayerが提供するIaaS型クラウドサービスや、同社のPaaS型クラウドサービスであるBluemixとBluemix上で提供されるさまざまなソフトウェアコンポーネント、データ分析による顧客分析や不正対策などIBMがクラウド上で提供するSaaSなどを調達できるようになっています。
Bluemix関連では日本語での問い合わせに対応し、クレジットカードでの決済に対応を開始しました。
クラウドマーケットプレイス上では、Web上で調達まで完結するセルフサービスと、IBMの「コンシェルジェ」と呼ばれる担当に連絡をして相談や調達を行う方法の2つが用意されています。
クラウドマーケットプレイスにはサードパーティも参加できますが、いまのところ同社の営業担当を通して打診する方法のみが提供されており、米国のような、クラウドマーケット上からオンラインで申し込める方法は採用されていません。
マーケットプレイスはクラウドエコシステム活性化のツール
クラウド上のマーケットプレイスは、セールスフォース・ドットコムのAppExchange、AmazonクラウドのAWS Marketplace、Microsoft AzureのMicrosoft Azure Marketplaceなど、主要なクラウドサービスではすでに展開が始まっています。クラウドにおいてクラウド本体のサービスの善し悪し以上に、クラウド上でのエコシステムが活発でさまざまなソリューションがユーザーに提供されていることが重要であり、マーケットプレイスはエコシステムを活発化させるための大事なツールとなっているためです。
ただし現状ではクラウド上のソリューションの多くはまだ、各クラウドのマーケットプレイスからよりも、パートナーやシステムインテグレータ経由での販売の方が多くなっているとみられています。しかし今後、よりセルフサービスでクラウドを調達する傾向が高まれば、マーケットプレイスの存在感が高まってくることでしょう。
あわせて読みたい
アップルの新言語「Swift」がバージョン1.0到達。Swift製アプリがApp Storeへ提出可能に
≪前の記事
Chef 12がリリース。商用版とオープンソース版の一本化で25ノードまで無償に。Docker対応、VMware vSphere、Microsoft Azureにも対応