IBM SoftLayerが「Direct Link」開始、クラウドへの専用線接続を実現。東京での接続も可能に
米SoftLayerは、同社のクラウドを提供しているデータセンターに専用線で直接接続できる新サービス「Direct Link」の開始を発表しました。
Direct Linkを利用することで、自社のオフィスや自社のデータセンターからインターネットを経由せずにクラウドへの通信が可能になるため、クラウドをあたかも自社データセンターの一部として利用するような、より高速かつセキュアな利用が可能になります。
Direct Linkは、SoftLayerがグローバルに展開する18カ所のPoP(Points of Presence)、いわゆるアクセスポイントに専用線を接続することで利用できます。PoPは東京にも1カ所あり、国内ユーザーは東京まで専用線を引くことでDirect Linkの利用が可能になります(Direct Linkの説明ページにはTokyo PoPが明記されていますが、記事執筆時点ではまだ日本IBMからの発表は行われていません)。
ハイブリッドクラウドの構築が容易に
自社のデータセンターとクラウドを専用線で接続することにより、クラウドそのものを自社のデータセンターとして利用したり、あるいは自社データセンター内のストレージをクラウドに高速でバックアップしたり、自社のデータセンターと緊密な連携を実現するなど、高度なハイブリッドクラウドの実現が容易になります。
同様のサービスはすでにAmazonクラウドやMicrosoft Azureなどは提供済みで、SoftLayerはこうしたクラウドベンダと戦うためにIBMによる積極的な投資で機能強化を進めているところです。
IBMの買収によって、SoftLayerは従来のスタートアップやオンラインサービス向けから、急速にエンタープライズ向けサービスへとシフトしています。Direct Linkの提供はエンタープライズ市場に向けた重要な商材となるでしょう。
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