HP、ついにx86ベースの大型サーバ「Superdome X」と、無停止型サーバ「NonStop X」発表
米ヒューレット・パッカード(HP)は、Xeonプロセッサをベースにしたミッションクリティカル業務向けのサーバを2種類、発表しました。
1つは基幹業務向けに高い信頼性と性能を実現する大型サーバ「HP Integrity Superdome X」、もう1つはフォールトトレラントな業務向けの無停止型サーバ「HP Integrity NonStop X」です。
これまで同社のハイエンドサーバであるSuperdomeとNonStopの製品ラインには、基幹業務システムのために設計されたItaniumプロセッサが採用されていました。しかし現在Itaniumプロセッサを採用するサーバベンダはわずか数社だけで、シェアが小さくなったItaniumは今後の性能や機能向上の見通しを不安視されていました。そのためHPは、ItaniumプロセッサからXeonプロセッサへの転換を迫られていたのです。
Supserdome Xはハードウェアパーティショニング機能も搭載
同社のメインフレーム級基幹業務向けサーバ「Superdome」シリーズに新しく加わった製品が「Superdome X」です。
Xeonプロセッサが最大16ソケット、メモリが最大で12TB搭載可能。対応するXeon E7プロセッサ(Xeon E7-2890/E7-2880)は1ソケット当たり最大15コアですので、最大240コアとなります(Xeon E7-889/E7-4830の場合は1ソケット当たり10コアで160コア)。
対応OSは現在のところSUSE Linux Enterprise Server 11 SP3、Red Hat Enterprise Linux 6.5/6.6/7.0。Windows Server 2012は今後対応予定。VMwareともサポートのための作業をしているとのことです。
筐体内のサーバを分割して利用できるハードウェアパーティショニング機能(HP nPars)で、1筐体内に複数のOSやアプリケーションを同時に実行可能などの機能を搭載。独自のメモリの信頼性維持機能などで、通常のx86サーバよりもメモリ障害を95%削減など。
既存のNonStop対応アプリをNonStop Xにマイグレーション可能
無停止型サーバの代名詞といえる「NonStop」シリーズに新たに加わったのが、同じくXeonプロセッサを採用した「NonStop X」です。
NonStopシリーズでは、NonStop OSおよびデータベースサーバのNonStop SQLなどの専用ソフトウェアによって、ハードウェアだけでなくソフトウェアレベルでも多重化を実現し、無停止を実現しています。
XeonベースとなったNonStop Xでも同様にNonStop OSやNonStop SQLを移植し、これまでのアプリケーションをマイグレーション可能だと説明されています。
Superdome Xは出荷開始。NonStop Xは2015年3月に出荷開始予定。
あわせて読みたい
2015年のIT投資意欲は鈍化。IT部門の役割は将来に向けて縮小傾向か。ITR
≪前の記事
オラクル、モバイル用エンタープライズUIのデザインガイドラインを公開「Oracle Alta User Interface」