エンタープライズ向けのアプリストアを次々に発表するヒューレット・パッカード。DWHのVertica向けアプリストアを発表。企業向けモバイルアプリストア、SDNアプリストアも

米ヒューレット・パッカードがエンタープライズ向けのアプリストアを次々に発表しています。2月10日付で発表したのは、データウェアハウス向けデータベースのVertica用アプリストア「HP Vertica Marketplace」です。

Verticaに対応した拡張機能やサードパーティのアプリケーションのポータルとして機能し、有償もしくは無償でソフトウェアを入手できます。

すでに公開が開始されており、「HP Vertica Connect for Hadoop」や「VoltDB width Vertica Export Client」など多数のプラグインなどが入手可能になっています。

The HP Vertica Marketplace provides a hub for developers, partners and customers to create and share extensions, enhancements and solutions that integrate with, and enhance the value of, the HP Vertica Analytics Platform.

HP Vertica Marketplaceは、デベロッパー、パートナー、お客様がHP Vertica Analyics Platformの利用価値を高める拡張機能やソリューションなどを提供し、共有するためのハブになります。
（プレスリリースから引用）

企業向けのモバイルアプリストアも発表

米ヒューレット・パッカードは、2月13日には企業が従業員向けにエンタープライズアプリケーションを配布するためのアプリストア「HP Access Catalog」も発表しています。

これを利用することで、社内アプリも含め、企業が認めた安全なアプリケーションだけを従業員に配布できるため、BYODに役立つというもの。従業員が画面をクリックするだけで、手元の自分のiPhoneなどにアプリケーションをダウンロード、インストールできます。

ヒューレット・パッカードは昨年末にはSoftware-Defined Networkingの分野でも、同社のSDNコントローラに対応したアプリケーションのためのアプリストア「HP SDN App Store」の開設もすでに発表しています。

どのアプリストアも右側にカテゴリが並び、中央にはアプリのアイコンが目立つレイアウトが共通しており、共通の戦略とデザインによってそれぞれのアプリストアが提供されていることが分かります。

エンタープライズ市場でもセルフサービスによるアプリケーション採用が進むか

アプリケーションの提供がパッケージからサービスへと移り変わっていく中で、顧客自身がセルフサービスでアプリケーションを選ぶ傾向が高まってきています。アップルのAppStoreはコンシューマ市場において最大の成功例と言っていいでしょう。

現在のエンタープライズ市場は、営業担当が企業へセールスをかけてアプリケーションを導入してもらう、いわゆるプッシュ型のセールスが中心です。ヒューレット・パッカードは、今後はエンタープライズ市場においてもセルフサービスによるアプリケーション採用が重要になるという可能性に着目したのでしょう。

そこでアプリストアを積極的に展開し、自社製品を中心としたアプリケーションデベロッパーと顧客のエコシステムを活性化し、セルフサービス化が進むはずのマーケットへ対応するという戦略に打って出ているようです。