米「Dr. Dobb's」が2014年末で更新終了。減収が理由と
デベロッパー向けのメディアとして知られる米Dr. Dobb'sが年内で更新を終了すると、編集長のAndrew Binstock氏がポストした記事「Farewell, Dr. Dobb's」で発表されました。
Our parent company, United Business Media (UBM), has decided to sunset Dr. Dobb's. "Sunset" sounds like a marketing euphemism to avoid saying "closing down," but in this context, it has a specific meaning that "closing" does not convey. That is, that there will be no new content after year end;
私たちの親会社であるUnited Business Media(UBM)は、Dr. Dobbsの日没を決定した。“日没”というのは“終了”と言うのを避けたマーケティング的な婉曲な言い方だ。これは“終了する”という特定の意味を指すのではない。つまり、年末以降は新しいコンテンツの更新がなくなるということだ。
「Farewell, Dr. Dobb's」から引用
Wikipediaによると、Dor. Dobb's Journalは1976年頃に最初の雑誌が発行され、何度か名称に微妙な変更があったものの2009年まで雑誌は継続。それ以後はUMBが運営するWebサイトのみになったようです。
日本でもDr. Dobb's Journalの雑誌が発行されたことがあったので、親しみを持っていた読者も多いのではないでしょうか。
今回、Dr. Dobb'sのWebサイト終了に当たり、その理由は収益減だと説明されています。
In one word, revenue. Four years ago, when I came to Dr. Dobb's, we had healthy profits and revenue, almost all of it from advertising. Despite our excellent growth on the editorial side, our revenue declined such that today it's barely 30% of what it was when I started.
一言で言えば、収益だ。4年前に私がDr. Dobb'sにやってきたとき、健全な収益があり、そのほとんどは広告収入だった。しかし編集面での良好な成長の一方で、収益は下がっていき、今日ではかろうじて当時の30%というところだ。
減収の理由として、Webサイトの広告が以前ほどベンダーにとって魅力的でなくなってきていること。そして、もう1つの収入源であるイベント関連では、例えばソフトウェア市場では大規模な展示会から(Google IOやJavaOneのように)ベンダーごとの細分化されたイベントにベンダの関心が移ってきている一方で、Dr. Dobbsの親会社は大型イベント指向(Balck HatやInteropなどの運営会社)であるために方向性が合わなかったことなどを挙げています。
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