マイクロソフト、オンプレミス用Azureとなる垂直統合システム「Cloud Platform System」発表。デルのサーバで11月発売
米マイクロソフトは、オンプレミスでMicrosoft Azure相当のクラウド機能を提供できる垂直統合システム「Cloud Platform System」を発表しました。あらかじめデルのサーバとストレージにマイクロソフトのHyper-V、Windows Serverなどが統合されたシステムです。
Cloud Platform Systemは1ラック構成から最大4ラックまで拡張可能。1ラック当たり32サーバで512コア(各サーバはE5-2650v2 デュアルCPU)、8TBメモリ(各サーバ256GB)、252TBストレージ。性能や安定性と価格の最適なバランスを追求した専用の設計。
このハードウェアにHyper-V、Windows Server 2012 R2、System Centerなどに加えて、利用者がセルフサービスでプロビジョニングなどの設定を行えるポータルなどを用意するソフトウェアのWindows Azure Packなどがあらかじめインストールされています。
クラウドを基にした故障対応の機能
Cloud Platform Systemは単に高性能ハードウェアにソフトウェアをインストールしただけではなく、Microsoft Azureのデータセンターにおけるアーキテクチャを基にシステムが構成されていると説明されています。
Windows Serverブログにポストされた記事「Unveiling The Microsoft Cloud Platform System, powered by Dell」から引用します。
A core element of this design is the work we put into failure mode analysis. One constant that we recognize when operating at scale is that failures will happen. And yet business-critical services cannot be impacted by these failures. The CPS system architecture includes redundancy in the physical infrastructure as well as intelligence in the software that makes the solution resilient to failures.
この設計におけるコアの要素はフェイラーモードアナリシス(故障時分析機能)の採用だ。スケール構成での運用に故障はつきものであり、それがビジネスに影響しないようにしなければならない。Cloud Platform Systemでは物理的なソフトウェアがインテリジェンスを持つのと同じように物理インフラにも冗長性を持たせており、故障に対応するソリューションとした。
Microsoft Azureと同様に、IaaSとしてはWindowsとLinuxに対応、PaaSとしてのデプロイも可能とのことです。
11月3日から米国で発売開始。
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