Amazonクラウドの仮想デスクトップサービス「Amazon WorkSpaces」が今日から一般公開。Windows 7が月額約3500円から。iPad、Androidタブレット、Kindleも利用可
Amazonクラウドは、これまで限定プレビューだった仮想デスクトップを提供する「Amazon WorkSpaces」の一般公開を開始しました。日本も含め世界中のどこからでも、クラウド上に用意したWindowsデスクトップ環境を利用できるサービスです。
今日から米サンフランシスコで同社のイベント「AWS Summit 2014」が開催されています。基調講演に登壇したAmazon Web ServicesシニアバイスプレジデントのAndy Jassy氏は、仮想デスクトップサービスの提供は、多くの企業から非常に強い要望が寄せられたサービスだと明かしています。
Amazonクラウドのサービスは提供が開始されて実質的にはほぼ正式サービスとなって長期に渡ってベータ版サービスと表示されているものも多いため、今回のAmazon WorkSpacesの一般公開も、実質的にほぼ正式公開が始まったものだと考えてよいでしょう。
iPad、Androidタブレットなどから利用可能、集中管理も
Amazon WorkSpacesが提供するのは、Windows 7環境のデスクトップ仮想環境です。PCやMacはもちろん、iPad、Androidタブレット、KindleからでもWindows 7が利用可能になります(追記:正確にはRDS付きWindows Server 2008 R2が提供さるので、Windows 7そのものではありません)。
利用中の画面はまさにWindows 7そのものですが、例えばiPad用のクライアントではiPadに適した操作ができるような工夫がされています。下記の画面は、AWS Summit 2014のデモから。
企業が社員用の仮想化デスクトップを集中管理するための管理コンソールも提供されます。
月額3500円から、Windows 7日本語版はまだ
Amazon WorkSpacesにはプロセッサ性能とメモリ容量、および標準でインストール済みのソフトウェアなどの違いによって、スタンダード、スタンダードプラス、パフォーマンス、パフォーマンスプラスの4種類があります。
スタンダードはもっとも基本的な構成で、1仮想CPUに3.75GBメモリ、50GBストレージ。Windows 7とInternet ExplorerとAdobe Readerなど基本的なソフトウェアのみ。スタンダードプラスでは、これにOffice 2010 Professionalとトレンドマイクロのアンチウィルスソフトウェアなどが追加されます。
パフォーマンスとパフォーマンスプラスは上記の構成を高性能にしたもので、2仮想CPUに7.5GBメモリ、100GBストレージとなっています。
料金はスタンダードが35ドル(約3500円)、スタンダードプラスが50ドル(約5000円)。パフォーマンスが60ドル(約6000円)、パフォーマンスプラスが75ドル(約7000円)。
ただし現時点ではまだWindows日本語版は用意されておらず、提供可能なリージョンも米国東部(北バージニア)と米国西部(オレゴン)の2つ。東京リージョンや日本語版の提供は待つしかないようです。
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