[速報]Amazon Aurora発表。MySQL互換で性能5倍、商用リレーショナルデータベースと同等の機能を提供するマネージドなデータベースサービス。AWS re:Invent 2014
Amazonクラウドを提供するAmazon Web Servicesは、同社の年次イベント「AWS re:Invent」を米ラスベガスで開催しています。
初日の基調講演では、クラウドがエンタープライズITにおけるニューノーマル(新しい普通)であることを強調。新サービスとして、MySQL互換でありつつ商用リレーショナルデータベース並の性能と機能を実現したという「Amazon Aurora」を発表しました。
MySQLとフル互換でありながら5倍の性能
Amazon Web Servicesシニアバイスプレジデント Andy Jassy氏。
既存のリレーショナルデータベースというのは高価で、プロプライエタリで、ロックインされている。そこで多くの企業がよりカスタマフレンドリーなオープンソースのリレーショナルデータベース、MySQLやPostgreSQLの利用に取り組んではいるが、商用製品と同じような性能や機能を得ることが不可能ではないものの困難なのが実際だ。
こうした課題を解決できないかと我々も取り組んできた。そこで、発表するのが新しいデータベースエンジン「Amazon Aurora」だ。
Auroraが意味するのは、新しい夜明け(New Dawn)である。これまで3年のあいだ取り組んできた。
これはMySQLとフル互換でありながら、典型的なMySQLの実装の5倍の性能を発揮する。そして高可用性、堅牢でフォールトトレラント。商用データベースを高価なサーバと高価なSANストレージを用いて運用するのと同様に高度にスケーラブルでセキュアだ。それでいて非常にコストは低い。
Amazon Auroraのゼネラルマネージャ、Anurag Gupta氏。
数年前、アンディ(Andy Jassy氏)は私たちに、もっとよいリレーショナルデータベース、つまりAWSのスケール、AWSのサービスで、AWSのコスト構造を用いたリレーショナルデータベースは作れないのか、という課題を出した。
そこで、サービスオリエンテッドなアーキテクチャ、マルチテナント、スケールアウトコンポーネントで、Amazon S3やAmazon EC2といったAWSのサービスを使い、マネージド名サービスとしてできたのがAmazon Auroraだ。
スケールアウト可能で、データベースに最適化した新しいログとストレージシステムを採用。AWSのほかのサービスとも統合されている。
こうした改良を加えてはいるが、MySQLとの互換性を備えており、数クリックでMySQLからマイグレートできる。
Amazon Auroraは非常に高速で、1分当たり600万回のインサート、3000万件のセレクトが可能だ。
非常に堅牢であり、3つのアベイラビリティゾーンにわたり6つのレプリケーションを備え、継続的にS3に対して自動バックアップをとる。
高可用性のため自己修復機能を備え、クラッシュからのリカバリは数秒。キャッシュはデータベースリスタートでも消えないためウォーミングアップ不要。ハイエンドな商用製品並のデータベースエンジンの性能と機能を備えている。
それでいて安価である。これはゲームチェンジャーになるサービスだ。ぜひ試していただきたい。
参考:Amazon Web Services ブログ: 【AWS発表】Amazon Aurora - Amazon RDSに費用対効果の高いMySQL互換のデータベースが登場!!
AWS re:Invent 2014
Day1
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