Western Digital傘下のHGSTがサーバサイドフラッシュのViridentを買収
ストレージベンダWestern Digital傘下のハードディスクドライブメーカーHGST(旧日立グローバルストレージテクノロジーズ)が、サーバサイドフラッシュベンダーのViridentの買収に合意したとWestern Digitalが発表しました。
Western DigitalもHGSTもハードディスクドライブを主力製品としてきた企業ですが、ストレージに用いられる技術がハードディスクからフラッシュへと変化していることを背景に、Viridentの買収に踏み切ったのでしょう。
Western Digital CEOのSteve Milligan氏は、これが同社のエンタープライズ向けフラッシュストレージ市場でさらなる競争力の強化になるとプレスリリースで次のように述べています。
“We have established a competitive position in the enterprise SSD space and with our recently announced acquisitions we are increasing our commitment to become an even more significant player in this high growth segment,”
私たちはエンタープライズSSD市場でコンペティティブな地位を得はじめており、この買収によって急速に成長する分野での私たちの重要性を高め、コミットメントを深めていくことになる。
買収されるViridentはPCIeインターフェイスを用いたサーバサイドフラッシュのストレージ製品を提供しています。ラインアップは、550GBから2.2TBまでの容量、MLCおよびSLCのフラッシュチップを用いたエントリーからハイエンドモデルまで。
よりインテリジェントなストレージの実現へ
ストレージの中身がハードディスクドライブからフラッシュへと移り変わっていくことは、単にストレージが高速化するだけではなく、その付加価値としてソフトウェアの重要性が高まっていくところにポイントがあります。
HGST会長のMike Cordano氏は、顧客のためによりインテリジェントなストレージを実現していく、次のように述べています。
“The Virident acquisition is a continuation of HGST’s strategy to address customers’ rapidly changing storage needs by delivering intelligent storage devices that tightly integrate hardware and software to maximize solution performance,”
Viridentの買収はHGSTによるお客様のニーズの急速な変化に対応する継続的な戦略の一環であり、ソリューションの能力を最大化するためにハードウェアとソフトウェアを密接に結合するインテリジェントなストレージの提供によってこれを実現していく。
フラッシュストレージの時代には、ストレージの能力、つまり高速性、信頼性、柔軟性、さらには容量や柔軟性といったほとんどすべての面でこれまで以上にソフトウェアが密接に関わってきます。ストレージベンダは単にフラッシュのような新しいデバイスを用いるだけでなく、これを利用しストレージをインテリジェントにしていくためのソフトウェアも高度にしていかなければならないという新しい課題も抱えているのです。
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