Touch EventsがW3C勧告、仕様策定完了。スマートフォンやタブレットのマルチタッチ操作に対応
W3CのWeb Eventsワーキンググループは、指やペンを使ったタッチ操作に関する仕様「Touch Events」の仕様策定が完了し、勧告(Recommendation)となったことを発表しました。
これまでHTMLやJavaScriptなどのWeb標準技術では、ユーザーインターフェイスに関してマウスとキーボードを前提にしたイベントしか用意されていませんでした。
しかしスマートフォンやタブレットなどの普及により、画面を指やペンなどでタッチして操作するための仕様の要求が高まってきました。タッチ操作には同時に複数の指でタッチするマルチタッチ操作など、マウスやキーボードとは異なる操作を感知することが要求されたため、あらたな仕様を策定する必要があったのです。
Touch Eventsで追加されたイベントタイプは以下の4つ。
- touchstart
- touchend
- touchmove
- touchcancel
これらのイベントを要素にアタッチすることができます。またこれらのイベントに関連して複数の指の位置情報なども取得できるようになっています。
すでに実装済みで利用も進んでいる
Touch Eventsが勧告になったことで何か変化が起きるのかといえば、特にこれによって何かが変わることはないでしょう。というのも、すでにTouch EventsはiOS版Safari、Android標準ブラウザに加え、Chrome、Firefoxでも実装され、事実上Touch Eventsが必要とされるデバイスでは利用可能になっており、対応するWebアプリケーションやモバイル用フレームワークも多く出回っているからです。
勧告になったことで仕様策定が終了し、安定した技術になったと認識していい、ということが勧告の最大の効用でしょう。
あわせて読みたい
国内ではクラウド、BPMスイート、グリーンITなどが「幻滅期」、ビッグデータやモバイルは「過度な期待」のピーク、ガートナー国内版ハイプサイクル
≪前の記事
MVCフレームワークのBackbone.js 1.1.0リリース。バージョンアップに伴う大きな機能追加はなし