SAPジャパン、クラウド型ERP「Business ByDesign」を国内展開。製品の位置付けを変更し、グローバル企業の中小規模拠点向けに
SAPジャパンは、クラウド型ERPの「SAP Business ByDesign」の日本語版を発表。11月から国内で提供が開始されます。
SAPジャパンは今年6月にクラウドプラットフォームである「SAP HANA Cloud Platform」の投入を発表し、国内でクラウド事業に本格参入しています。今回のBusiness ByDesignの提供開始は、同社がクラウド事業へさらに一歩踏み込んだものといえます。
これまでBusiness ByDesginは中小中堅企業向けのクラウド型ERPとされてきましたが、SAPジャパン バイスプレジデント クラウドファースト事業本部長の馬場渉氏は位置付けを変えると説明。「2層ERPアプローチ」と呼ばれる、グローバルに展開する企業の海外支社や子会社といった、本社のERPによる一本化や標準化ではカバーできない事情を持つ拠点への導入にまずフォーカスするとしました。
国内投入する日本語版Business ByDesignは、単に日本対応しただけではなく税法や商習慣なども含めたローカライズが行われています。また、プラットフォームには新しくSAPのクラウドの標準プラットフォームとなった「SAP HANA Cloud Platform」が使われることになります。
オンプレミスのERPとの連係もあらかじめ準備
Business ByDesignは、会計、人事、購買、生産、在庫、販売、プロジェクト管理などERPとして企業の業務に主要な機能を網羅。ダッシュボード、分析、タブレット対応などのユーザビリティも重視しています。
また、2層ERPアプローチを迅速に実現するため、オンプレミスのERPとの連係シナリオもあらかじめ準備されており、基本的な連係であればコンフィグレーションで容易に連係させることが可能です。
月額利用料は、すべての機能を利用する場合1ユーザーあたり149ドル(約1万5000円)。日本での提供金額は発表されていません。