Red Hat Enterprise Linux 7のβ版公開。コンテナ型仮想化搭載、標準データベースはMariaDBへ
米Red HatはRed Hat Enterprise Linux 7のベータ版の公開を発表しました。Red Hatはここ数年、OpenShiftやOpenStackなどクラウド関連のソフトウェアに注力しており、Red Hat Enterprise Linux 7もクラウドでの運用を意識した機能が組み込まれています。
プレスリリースでは、Red Hat Enterprise Linux 7のデザイン方針が以下のように示されています。
Red Hat Enterprise Linux 7 is designed to provide the underpinning for future application architectures while and providing the flexibility, scalability, and performance needed to deploy across bare metal, virtual machines, and cloud infrastructure.
Red Hat Enterprise Linux 7は、将来のアプリケーションアーキテクチャの土台を提供すると同時に、ベアメタル、仮想マシン、そしてクラウド基盤などへの展開に必要な柔軟性、スケーラビリティ、性能を提供してくよう、デザインされました。
Linuxコンテナ搭載、MariaDBが標準に
Red Hat Enterprise Linux 7で注目されるポイントは2つ、1つはLinuxコンテナによるコンテナ型仮想化機能の搭載。そして標準データベースがMySQLからMariaDBになったことでしょう。
コンテナ型仮想化はDockerによって非常に注目されている技術です。ハイパーバイザによる物理サーバのエミュレーションとは異なり、OS上に分離された複数のユーザー空間を作り出すことによって仮想サーバを実現するため、軽量で効率良く動作するなどの利点があります。
Red Hat Enterprise Linux 7では、Linux ContainersをベースにNamespaces、cgroup、SELinuxを組み合わせ実装されています(Dockerをそのまま載せたのではないようです)。
標準のデータベースは、これまで採用されていたMySQLに代わりMariaDBが採用されました。これはFedora 19で行われたMariaDBへの移行がそのままRed Hat Enterprise Linux 7に引き継がれた形です。
そのほか新機能として性能最適化機能の向上、旧バージョンからのインプレースアップグレード、ネットワーク性能向上および40GBイーサネットへの対応、ファイルシステムのデフォルトに500TBまでサポートするXFSを採用、大規模なスケールのストレージ対応、Windowsとの相互運用改善などが含まれています。
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