PostgreSQL 9.3正式版が公開。1秒以下の高速フェイルオーバー、データチェックサムによる高信頼性、マテリアライズドビューなどの新機能
オープンソースのリレーショナルデータベースとして知られるPostgreSQLの新バージョン「PostgreSQL 9.3」の正式リリースが発表されました。
「What's new in PostgreSQL 9.3」のページに並んだ項目から、主な新機能を抜き出してみました。
- バルクロードの高速化のためのCOPY FREEZE
- カスタムバックグラウンドワーカー
- データチェックサム
- JSON機能の拡張
- ラテラルジョイン
- イベントトリガー
- マテリアライズドビュー
- アップデータブルビュー
- 書き込み可能な外部テーブル
- 高速フェイルオーバー
過去のバージョンとの基本的な互換性は維持されています。
1秒以内でレプリカがマスターに昇格
高速フェイルオーバー機能では、レプリカデータベースがマスターへ昇格するのに1秒以内になるとのこと。
データチェックサムはページごとにデータのチェックサムを確認し、ストレージの障害などによるデータの破損を迅速に検知するための機能。詳しい説明によると、データベース起動時にこの機能をオンにするとトランザクションのコミットごとデータページの書き込みの際にチェックサムが計算されるようで、パフォーマンスと信頼性のトレードオフに注意して使用するようにと説明されています。
マテリアライズドビューは、もともと仮想的に構成されるものであるビューを、実体を持つテーブルとして構成する機能。マテリアライズドビューが定義された時点で基となるテーブルからデータを取得してビューの実体が構成されるため、ビューに対する検索が高速になります。データウェアハウスなどの用途でPostgreSQLを利用するときに重宝しそうです。
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