インテル、サーバ/ストレージ/ネットワークを新しいアーキテクチャで再定義
米インテルは7月22日、イベント「Reimagine the Datacenter」を開催。データセンターを構成するサーバ、ストレージ、ネットワークをより効率的にするため、インテルのアーキテクチャで再構築することを提唱しました。
現在、データセンターにおいてサーバはインテルが支配的な地位を占めていますが、ネットワークはシスコ、ストレージはEMCやNetAppなどさまざまなベンダが、独自のプロセッサやインテル以外のプロセッサで構築したシステムを提供しています。インテルはこの状況を変えようとしています。
インテルの主張は、より効率的なデータセンターを実現するためにアーキテクチャを見直す必要があり、その新しいアーキテクチャを実現するのがインテルが提供するハードウェアやソフトウェアだ、というものです。
ネットワーク、ストレージ、サーバのすべてを再構成
ネットワーク機器に関しては、従来のハードウェアベースの機器をインテルベースのハードウェアとソフトウェアで実現へ。インテルはすでに今年の4月にIntel Open Networking Platformと呼ばれるリファレンスアーキテクチャを発表済みです。さらにパケット処理のアクセラレータを組み込んだAtomベースのSoC(System on Chip)である「Rangely」も準備中。
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ストレージ機器も同様に、インテルベースのハードウェアやSSDを用いてソフトウェアでストレージの管理機能を実装。こちらも4月にハードウェアRAID機能や40レーンのPCIeなどを備えたストレージ向けAtomベースのSoCを発表済みです。
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インテルはさらにサーバをラック規模に展開した新しいアーキテクチャである「Rack Scale Architecture」も推進します。これはラックの中にプロセッサのプール、メモリのプール、I/Oのプールを作りだし、必要なアプリケーションに対してダイナミックに割り当てられる、というもの。
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これも4月に行われた「Intel Developers Forum Beijing 2013」の時点で明らかにしていたコンセプトです。
今回のインテルのイベントは、こうしたデータセンター戦略をあらためて総合的に示すことで、インテルがサーバのプロセッサベンダからデータセンターのアーキテクチャをリードするベンダだという訴求を意図したものといえるでしょう。