Oracle 12.1cはカラム型インメモリデータベースになるとエリソン氏。32TBメモリのSPARCサーバと組み合わせ
米オラクルCEOのラリー・エリソン氏は先日行われた電話会見にて、Oracle 12.1cがカラム型データベースとインメモリデータベース機能を備える、と発言したと報道されています。
- Oracle Makes Big Promises After Weak Earnings - InformationWeek
- Oracle 12.1c database planned as SAP HANA competitor - CIO magazine
CIO magazineの記事から、エリソン氏の発言を引用しましょう。
Oracle Database 12.1c will be a "columnar, compressed, high-speed, in-memory database," Ellison said. "One reason I was confident SAP HANA could never compete with Oracle was because of 12.1c."
Oracle Database 12.1cは“カラム型、圧縮、高速、インメモリデータベース”になるだろうとエリソン氏。“12.1cの登場によって、SAP HANAは二度とOracleと競合できなくなると確信している”
オラクルはすでにTimesTenというインメモリデータベースを製品として提供していますが、ついに主力製品であるOracle Databaseにインメモリデータベース機能が搭載されることになるようです。しかもカラム型データベース機能も併せ持つということで、機能的にみてSAP HANAと完全に競合することになります。
エリソン氏が名指して対抗意識を明らかにした発言からも、Oracle 12.1cはSAP HANAを狙い撃ちにしたように見えます。
エリソン氏はさらに、このOracle Database 12.1cを、32TBメモリを搭載したSAPRCサーバと組み合わせることも明らかにしています。おそらく次世代のExadataとしてインメモリデータベースに最適化したエンジニアドシステムを考えているのでしょう。
Oracle 12.1cの登場時期は未定
ただし、昨年秋に発表された最新バージョンのOracle Database 12cは、4月の時点で「30日以内に出荷される」予定でしたが、まだ出荷は発表されていません。当然のことながら、Oracle Database 12.1cのリリース時期も明らかにされていません。
米オラクルは今週、マイクロソフトやセールスフォース・ドットコムとの提携を発表すると予告しています。おそらくこれは、Oracle Database 12cの正式出荷に関係した発表ではないかと想像します。いずれにせよ12cの出荷はもうすぐでしょう。
Oracle Dataabse 12.1cはバージョン番号から判断すればそのあとのマイナーバージョンアップとなります。バージョン番号にして0.1程度の差分だとすると、もしかしたら年内などの早期に登場するか、もしくはExadataなどのエンジニアドシステム限定のバージョンになるのかもしれません。
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