OpenStack8番目のメジャーバージョンアップ「OpenStack Havana」リリース
オープンソースとして開発されているクラウド基盤ソフトウェア「OpenStack」の8番目のメジャーバージョンアップとなる「OpenStack Havana」がリリースされました。
OpenStackは6カ月ごとにメジャーバージョンアップが行われており、各バージョンにはアルファベット順のコードネームが付いています。これまで「Austin」「Bexar」「Cactus」「Diablo」「Essex」「Folsom」ときて、1つ前の7番目が「Grizzly」、今回が「Havana」です。
主な新機能はオーケストレーションと課金
Havanaでの主な追加機能は、コアコンポーネントに新しくオーケストレーション機能を行う「OpenStack Orchestration」(コードネーム:Heat)と、課金用の使用量計測(メータリング)を行う「OpenStack Metering」(コードネーム:Ceilometer)の2つです。
OpenStack Orchestration(Heatは)、インスタンスのオーケストレーション機能を提供し、アプリケーションのデプロイを容易にします。AWS CloudFormation APIと互換で、あらかじめよく使われるPuppet、WordPressなどいくつかのテンプレートが用意されているようです。もちろんテンプレートは自作できます。
OpenStack Metering(Ceilometer)は課金のためにリソースがどれだけ消費されたのかを計測するための機能。CPUやメモリ、ディスク、ネットワークやストレージのオブジェクト数、容量など、OpenStackのコンポーネントに渡って計測できます。
OpenStackは、IBMやHPが自社製品のクラウド基盤として採用、PayPalも自社のクラウド基盤をVMwareからOpenStackへ乗り換え、SaaSベンダーのコンカーもOpenStackの一部であるSwiftを採用するなど、クラウド基盤ソフトウェアとして注目度が高まりつつあります。Havanaの登場でさらに機能が充実し、商用クラウドサービスなどでの採用例も増えていくのではないでしょうか。
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