データセンターの最新技術をオープンに共有する「Open Compute Project Japan」が発足。早速マザーボードや電源、データセンターなどの日本語訳が公開
グーグルやFacebookをはじめ大規模なデータセンターを有する企業にとって、データセンターの計算能力をいかに高めるかと同時に、消費電力をいかに下げるかが非常に大きな課題になっています。
いまやデータセンターの建設にかかるコスト以上に、稼働に必要な電気代が大きなコスト要因になっているためです。
世界でも最大級のデータセンターを運営する企業の1つであるFacebookは、その最新データセンターのノウハウを「Open Compute Project」という形でオープンにし、電源やマザーボード、システムラック、データセンターの設計図などを公開しました。いまではインテル、ヒューレット・パッカード、ゴールドマンサックス、Rackspaceなど多くの企業が参加しています。
Facebookなどの大規模データセンター事業者は、既存のPCサーバベンダをバイパスして、このOpen Compute Projectの仕様にあったサーバを台湾の部品ベンダーなどに直接発注し、データセンターで利用しているともいわれています。
オープンコンピュートプロジェクトジャパン発足
そのOpen Compte Projectの日本版である「オープンコンピュートプロジェクトジャパン」(Open Compute Project Japan)が17日、日本で発足しました。設立メンバーは、クラウド・ビジネス・アライアンス 、Agile_Cat、株式会社データホテル、一般社団法人クラウド利用促進機構の4団体。
すでにWebサイトには、インテルマザーボード、AMDマザーボード、電源などのOpen Compute Projectで公開されている仕様の日本語訳が無償で公開されており、誰でも参照できるようになっています。
設立に当たり、その目的は以下のように説明されています。
これまでのハードウェアベンダーが主導するモデルからデータセンター運営事業者やサービス提供者が主導するモデルへの大きな転換期を迎えようとしている今、「オープンコンピュートプロジェクトジャパン」は、高効率で低コストのデータセンターを追求するワールドワイドなエコシステムを推進することにより、業界とエンドユーザーに貢献したいと考えています。
同団体は現在、参加者を募っており、日本からのOpen Compute Projectへの貢献についても議論を開始するとのことです。
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