オラクル、クラウド基盤ソフトのNimbula買収を発表。自社製品にクラウド機能を統合へ
米Nimbulaは、元Amazonクラウドのエンジニアなどが中心となってIaaS型クラウド基盤を実現するソフトウェア「Nimbula Director」などを提供してきた新興企業です。オラクルは13日、Nimbulaの買収を発表しました。
Nimbula's technology helps companies manage infrastructure resources to deliver service, quality and availability, as well as workloads in private and hybrid cloud environments. Nimbula's product is complementary to Oracle, and is expected to be integrated with Oracle's cloud offerings.
Nimbulaのテクノロジーはプライベートクラウドやハイブリッドクラウド環境において、企業のインフラリソースを管理し、サービスの品質、可用性、ワークロードの提供を支援します。Nimula製品群はオラクル製品と補完関係にあり、オラクルのクラウド提供製品群と統合される予定です。
クラウド基盤ソフトウェア市場へ参入か
オラクルは仮想化ハイパーバイザとしてXenをベースとしたOracleVMを提供していますが、それらをクラウドへとまとめ上げるIaaS基盤ソフトウェア、例えばOpenStackやCloudStack、あるいはVMwareのvCloud Directorなどに該当するソフトウェアは手薄でした。
もともとオラクルはプライベートクラウド、パブリッククラウドに対して積極的なソフトウェアの製品展開を示してこなかったことがその理由で、オラクルのプライベートクラウドといえば、ハードウェアとソフトウェアを組み合わせたアプライアンス製品のことを指していました。
Nimbulaの買収はこのクラウド基盤ソフトウェアの部分を補強することになり、オラクルが発表文で主張するように、補完関係であることは明白です。
これによってオラクルはOpenStackやCloudStackのようなクラウド基盤ソフトウェア市場に参入することになるのか、あるいはアプライアンス製品の中に組み込むことで既存製品を強化するのかは、今年後半に予定されている製品統合の行方を見てみないと分かりません。
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