jQuery 2.0がついに正式リリース。IE8以前はサポートせず、より軽量で高速に
JavaScriptでもっとも人気のあるライブラリjQueryの最新版、「jQuery 2.0」が正式にリリースされました。
jQuery 2.0は、jQuery 1.xからのメジャーバージョンアップになりますが、APIの変更や大きな機能追加はありません。Internet Explorer 6/7/8のサポートを廃止することで、これらのサポートに必要だった細かなハックを一掃、いわゆるモダンブラウザにフォーカスしてコードを書き直すことにより、より小さく、速く、安定した動作を目指したものです。
jQuery 2.0はjQuery 1.9.1に比べて12%小さくなっています。
今後もjQuery 2.0では古くなった環境のサポートを廃止することで、より軽量で高速なライブラリを目指す予定で、次にサポート廃止予定なのはAndroid/WebKit 2.xのWebブラウザ。利用シェアの推移を見つつ、それほど遠くないうちに廃止される見通しだと説明されています。
jQuery 2.0の登場により、今後はInternet Explorer 6/7/8対応が明らかに不必要な環境に対するjQuery 1.xのサポートが終了することも表明されています。例えばPhoneGap/CordvaやChromeのアドオン、Node.jsなどがそれらに該当します。主な環境を以下に挙げます。
- Google Chrome add-ons
- Mozilla XUL apps and Firefox extensions
- Firefox OS apps
- Chrome OS apps
- Windows 8 Store (“Modern/Metro UI”) apps
- PhoneGap/Cordova apps
- Apple UIWebView class
- node.js (combined with jsdom or similar)
jQuery 2.xとjQuery 1.xが並行リリース
jQuery 2.0の登場後も、Internet Explorer 6/7/8をサポートするjQuery 1.x版が並行してリリースされ続け、jQuery 2.0とjQuery 1.x版の互換性ができるだけ保たれるようになっています。
現在jQuery 1.xの最新版はjQuery 1.9ですが、数カ月のうちにjQuery 1.10がリリース予定。今後、jQuery 2.0に対してjQuery 1.10が、jQuery 2.1に対してjQuery 1.11がペアになってリリース予定とのこと。ただし開発リソースの関係でリリーススケジュールが揃うわけではないようです。
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